上野動物園「シャンシャン」返還日決定で始まる「観覧権」争奪バトル!

 12月23日、上野動物園の公式サイトにて、ジャイアントパンダ「シャンシャン」の中国返還日が2月21日に決まったことが発表された。

 シャンシャンは中国からやってきた父「リーリー」と母「シンシン」の間に生まれたメスのパンダ。上野動物園としては初の自然交配によって生まれた子で、17年6月の誕生時から多くのファンがいる。

 周知のとおり、ジャイアントパンダは中国から「貸与」された形であり、そのパンダから生まれた子どもも「所有権」は中国にある。そのため、シャンシャンも中国に返還しなければならない。

 本来ならばもっと早い時期に中国に返還する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、中国の関係者が来日できず、日程が先送りになっていた。しかし、感染がある程度収まったことで、ついに旅立ちの日が決まったというわけだ。

 となると、今後は多くのシャンシャンファンが別れを惜しんで観覧に訪れることになりそうだ。週刊誌カメラマンは現在の状況をこう語る。

「すでにシャンシャンの観覧に行列ができていますね。平日でも60分待ち、休日は最大90分待ちも珍しくありません。21年のシャンシャンの誕生日(6月12日)は最大240分待ちでしたから、今後は同じレベルの混雑も十分に予想されます。そのため、混雑対策として1月21日から抽選制になると、上野動物園から発表されました」

 21年に生まれた双子のパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」も、公開が始まってから約9カ月にわたって抽選制が採用された。シャンシャンもそれと同様のシステムになる。そこで懸念されるのが観覧権をめぐる壮絶なバトルだ。先の週刊誌カメラマンはこう話す。

「シャオシャオの時は1回あたり5人まで申し込みができたので、最大数の5人で申し込んで当たったら仲間で融通しあう人が多くいました。ところが、この方法ではなかなか当たらないと一般の人から不満の声が上がったんです。今回は1回で2人までと変更されましたが、それでも観覧権を手にするのは大変だと思います」

 チケット争奪戦といえば高額転売が気になるが、対策はとられているという。

「申し込みはWEBのみで、新規会員登録時に氏名と電話番号を登録しなければなりません。観覧時には身分証明書の提示を求められ、登録時の氏名と合っていないと入場できないシステムになっています。つまり観覧するには当選した本人が必ず行かないとならないんです」(前出・週刊誌カメラマン)

 受付開始は1月6日より。抽選は苛烈なものになるだろうが、旅立つシャンシャンを無事に送り出したいものだ。

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