プロ野球前半戦「A級誤算」を洗い出す!(4)西武・森の単調リードがネック

 西武は菊池雄星(28)、浅村栄斗(28)と投打の主軸を失いながら、なんとかAクラスをキープ。しかし、昨季のリーグ覇者にも誤算はあった。

「炭谷が去った今季、名実ともに正捕手の森友哉(23)の頭脳がチームの足を引っ張っている。気が弱い投手に『思い切りインコースに投げろ』と言うだけのリードでは、他球団にも配球が丸わかりですよ」(球団関係者)

 打たせるところは打たせ、勝負どころで抑えにかかる1試合でのトータルリードを考えた炭谷との違いは、天と地ほどの差があるというのだ。

「森は考え方がキャッチャーではなくバッター。リードミスは打席で取り返せばいいと考えている。結果、エース級の投手でも1対0の投手戦を逃げ切るようなリードができないんです。ローテで計算していた多和田真三郎(26)、内海哲也(37)がコケて、いよいよチームとして打ち勝つことしかできなくなっています」(球団関係者)

 チーム防御率はリーグ最下位だった昨季よりも悪化、弱小投手陣を救うには単調リードから脱するしかない。

 投手二枚看板が不在のまま開幕を迎えた楽天。岸孝之(34)は5月末に戦列復帰、則本昂大(28)も駆け込みで前半戦終了直前の7月9日にようやく復帰予定と報道された(7月6日時点)。ところがその裏で、名伯楽の奇行がチームに不和を導いている。

「今季、佐藤義則投手テクニカルコーチ(64)が就任しましたが、ソフトバンクやオリックスをクビになったのは、たびたび朝まで酒を飲んで球場入りし、練習中に酒臭い息を吐いて指導するから。寝不足のせいか、試合中に居眠りすることもありました。そのうえ、楽天では投手陣から『(テクニカルコーチなのに)何を言っているのか理解できない』と不評を買っています」(スポーツライター)

 大事件がもらい事故のごとく飛び火したのはパ最下位争いのオリックスだ。ある球団関係者が告白する。

「吹田市で起きた拳銃強奪からの警官刺傷事件で、犯人がうちの球団のパーカーを着ている姿が報道されたんです。球団内ではイメージダウンを恐れて『警察があの服を着せた』と主張しよう、という流れになりましたが‥‥実は今年3月のオープン戦で、京セラドームの売店前でわざとらしく肩をぶつけてきた客がいたんです。事件報道を見てはっきり思い出したんですが、あの犯人でした。ネットでも騒がれましたが、やっぱりうちのファンだったと思います‥‥」

 後半戦に突入も、それぞれ地雷を抱える各球団。間違っても足を踏み入れないように‥‥。

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