セ3連覇中の広島は、開幕から5カード連続の負け越し、5月は球団新記録の20勝を記録、そして交流戦最下位と、好不調の荒波に思い切り飲み込まれた。原因は緒方孝市監督(50)の「カタブツ采配」にある。
「象徴的なのは、防御率が4点台の守護神・中崎翔太(26)や打率が2割以下の田中広輔(30)といった不振の選手を意固地になって起用し続けたこと。幸か不幸か過去3年間勝ち続けてきた緒方監督は、チームの負けが込んだ時の立て直しのすべを知らない。5月の連勝も、選手の自主的な奮起によるものだと言われています」(スポーツライター)
しかし、ふだん対戦のないパとの交流戦ではデータ分析や戦術が必須とあって連敗を喫し、首位陥落。その間、さらにチームの雰囲気を悪化させる出来事も起きた。
「緒方監督と高信二ヘッドコーチ(52)の関係がよろしくない。チーム改善のための高ヘッドの進言を、緒方監督が聞き入れず、意見が衝突しまくっているんですよ」(広島番記者)
4連覇にいよいよ暗雲が垂れこめてきたようだ。
セ最下位のヤクルトは、交流戦直前の16連敗でKO、自力優勝も消滅した。
「結果、7月なのに育成のための若手起用が多く見られ、今季中の上昇機運は望めません。連敗中にマスコットのつば九郎の主演映画の発表会見を開いた時は、選手から『補強もせずにそんなことしてる場合か!』と怒りの声が聞こえてきました」(球団関係者)
なにより選手をゲンナリさせるのは、鬼軍曹・宮本慎也ヘッドコーチ(48)の存在だ。
「不安視されていたチームリーダーの青木宣親(37)との関係も良化しないまま、ハードすぎる練習も敬遠され選手との間に溝がある。『説教が根性論だけで、しかも長い』と漏らす若手選手もいる」(球団関係者)
今季の成績では小川淳司監督(61)の退任は確実。宮本ヘッドが「昇格」することが既定路線とあって、選手たちは恐々としているという。
ヤクルトに次いで5位に低迷する中日。与田剛監督(53)は現在、球界で最も「こんなはずでは‥‥」とガックリきている監督だという。中日番記者に理由を聞いた。
「チャンステーマの歌詞がクローズアップされた『お前問題』ですよ(笑)。与田監督にすれば、負け続きの成績からメディアの目をそらすための話題でしかなかったのに、ここまで大きく取り上げられるとは─。炎上後に『“お前”を選手名にしてほしいだけ。応援団をリスペクトしているし、否定しているわけではない』と言い訳し、選手間でも『小っちぇなあ』とブーイングが飛んでいました」
ドラ1・根尾昂(19)が2軍で極度の不振に陥っていることも、より大きな誤算になってしまっている。