紅白出場歴のある人気演歌歌手で、バラエティ番組でも活躍していた香田晋さん(54)。10年前に突然引退して表舞台から姿を消していたが、そんな彼のインタビュー記事が12日の「読売新聞オンライン」で配信された。
それによると18年に出家し、現在はなんと曹洞宗の僧侶として活動しているという。
華やかな芸能界から一転して仏門の道と随分ギャップがあるように思えるが、彼のように出家した有名人は決して少なくない。
例えば、昨年11月に99歳で亡くなった瀬戸内寂聴さんは、すでに人気女流作家としての地位を得ていた73年に出家。その後も天台宗の尼僧をしながら執筆活動を続け、同宗派の僧位では2番目に高い権大僧正だった。
また、60年代の演芸ブームで初代林家三平と並び、爆笑落語の噺家として人気を博した三代目三遊亭圓歌も85年に出家。彼も亡くなる17年まで日蓮宗の僧侶と兼業しながら高座に上がり続けている。
それ以降も作家・家田壮子(99年・真言宗)やポール牧(02年・曹洞宗)、保坂尚希(07年・真言宗)に女優・小川真由美(08年・真言宗)、FUNKY MONKEY BABYS のDJケミカル(12年・時宗遊行派)らが出家。
さらには歌舞伎俳優の市川海老蔵も、かつて襲名披露・奉告を行った成田屋の菩提寺、成田山新勝寺で16年に出家の儀式である得度を行ったことを当時ブログで報告している。
「寺の跡取りのケミカルさんは事情が異なりますが、芸能人は不安定な仕事ゆえに信仰心に篤い人が多い。住職らに悩み事を相談するうちに、自ら仏門に入ることもあるのでしょう。ただし、芸能界を引退して僧侶に転身する香田さんのようなケースは稀。むしろ、ほとんどの人は出家後も芸能活動を続けています」(宗教ジャーナリスト)
芸能活動に影響がないのであれば、彼らのように公言してないだけで実は出家している芸能人は案外多いのかもしれない。