「COCOA」が不具合連発の揚げ句に機能停止「ガラクタ」に注ぎ込まれた血税13億円のムダ

 9月13日の閣議後記者会見で河野太郎デジタル相は、新型コロナウイルス感染者との接触を知らせるアプリ「COCOA(ココア)」の機能を停止する方針であることを明らかにした。

 会見で河野氏は、コロナ感染者の氏名などを確認する全数把握の見直しに伴い、「ルールが変わるとココアを活用する前提が変わるので、ココアは機能停止になる」と説明した。ココアは2020年から運用が開始され、松野博一官房長官によると「これまでの契約額は約13億円」かかっているといい、約4000万件ダウンロードされ「行動変容を促す効果が一定程度あった」と成果を強調している。しかし、運用開始直後から感染者と接触しても通知されないなど不具合が相次いでいた。

 そのため、ネット上では《ココア使ってるけど、一度も接触通知がきたことはなかった。13億円もかけて作るアプリだったのか疑問しかない》《今さらココアなんて使ってる人もほとんどいないだろうし、機能停止にしても問題はないだろう。でも、なんでこんなに不具合ばかりだったのかしっかりと検証はしてほしい》《血税をつぎ込んで制作されたココアだが、役割を果たせないガラクタでしかなかった。もう、二度とこんなものが作られないようにお願いしたい》などと呆れた声が続出している。

「ココアに不満を感じていたのは利用者だけではないようで、宇都宮市インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は自身のTwitterに『きちんと目的を明確にして、現場に役に立つように作っていただきたかったです。日本のIT技術がこのような形ですととても残念です。是非より良いものを早く開発していただきたいです』と投稿しています。ココア停止後、再稼働させる日が来るのか、新しいアプリが開発されるかは分かりませんが、河野デジタル相は『何が悪かったのかしっかり総括し、次のパンデミックにつないでいかないといけない』と述べているので、失敗を次に活かしてくれると信じるしかありません」(フリージャーナリスト)

 果たして、バージョンアップされたココアの登場はあるのか。
 
(小林洋三)

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