お笑いコンビ・ピスタチオが5月31日をもって解散した。伊地知大樹と小澤慎一朗、ともにNSC13期生の2人で2010年に結成し、ナンセンスな“白目漫才”でお笑い界に強烈なインパクトを残した。
ピスタチオは解散直前、5月28日放送の「ENGEIグランドスラム」(フジテレビ系)に出演。お見送り芸人しんいちやハリウッドザコシショウ、おぼん・こぼんといった人気芸人が初出場を飾って、得意のネタで番組を盛り上げていたが、ピスタチオが出演したのは「無声演芸劇場」の枠。声を出さずに、いかにして笑わせるかをテーマに5組の芸人が無声芸を披露していく。ピスタチオ登場の際、コーナー司会を務めた麒麟・川島明はこうアナウンス。
「5月31日をもって解散。これで見納めの可能性もあります。無声であっても白目は伝わる。ピスタチオ!」
ピスタチオが無言で白目をむきながら無言で漫才を始めると、MCのナインティナイン・岡村隆史が「しゃべってナンボやろ」とツッコミを入れ、相方の矢部浩之も「これ最後のテレビ?」と疑問を呈していた。結局、ピスタチオの2人はお決まりの「なんの?」を発することなく、画面には「終演」の文字が出てステージから退場。岡村は「うっすら聞こえてきましたよ」と語り、川島も「みなさんの心に直接『なんの?』と言う声が聞こえたんじゃないでしょうか」と無声漫才を評した。
その後、再び画面に登場したピスタチオ。感想を求められた伊地知は「最後くらい声出させてくれよってシンプルに思いましたけどね」と語り、今回が「ENGEIグランドスラム」初出演だとわかると、矢部は「初登場で無声?」と驚きの声をあげていた。
これにはネット上でも《最後が無声って…かわいそう》《フジテレビも解散前にむごい仕打ちするな》といったコメントがアップされていた。
「番組ではその後、ピスタチオが声を出してきちんとネタを披露しましたが、その時間はわずか15秒ほどでした。CMに入る前は『解散直前!ピスタチオ』などと煽っていたので、彼ら目当てにチャンネルを合わせていた視聴者は肩透かしを食らったかもしれませんね。とはいえ、6月1日にはテレビ朝日の『NEWニューヨーク』で解散式をオンエアするそうですから、ファンは必見のプログラムと言えるでしょう」(テレビ誌ライター)
解散後、伊地知はピン芸人として、小澤は福祉関係の道にすすむという。元ピスタチオのメンバー2人の新しい門出を見守っていきたい。