急転直下の逮捕劇から1年が経過した。彼女はいまも拘置施設で無罪を主張し続けているのだろうか。そんな中、都内で驚きの目撃情報が寄せられた。元ドンファン妻を緊急追跡すると─。
「5月の初旬に見かけました。服装は、黒のミニスカワンピース。サングラスはしていなかったので、すぐにわかりました。マンション前の交差点で、迎えに来たタクシーに乗り込んでいったんです」
こう話すのは、須藤早貴被告(26)がかつて暮らしたマンションの近隣住民。彼女との因縁を続けて語るには、
「ワイドショーやら週刊誌の方が毎日のようにここに張りついて、実際に本人を何度も見たのでよく覚えてますよ。逮捕されたと聞いていましたが、まさか自宅に戻っていたとは‥‥」
和歌山県の資産家で「紀州のドンファン」と呼ばれた野崎幸助氏が法律違反の薬物中毒で急死したのは18年5月のこと。以降、元妻である須藤被告に疑惑の目が向けられ、21年4月28日に逮捕。翌月には殺人などの罪で起訴された。
須藤被告が目撃されたのは東京・新宿区の住宅地。18年2月に野崎氏と結婚しても、このマンションと遠く離れた和歌山県の野崎氏宅とを行き来する二重生活を送っていた。
社会部記者が振り返る。
「マンションの家賃は15万円程度で、野崎氏が存命の頃は、月に100万円の〝結婚手当〟を受け取っていたので生活するには十分。野崎氏の死後は経営していた会社を整理するなどして、まとまったお金が入ったのか、マスコミから逃げるように、より家賃の高い物件を転々としていました」
須藤被告が逮捕当時に暮らしていたのは、品川区の高層マンション。以降、和歌山県内の拘置施設に収容されているが、
「複数のマスコミ関係者が接触を試みたものの、接見禁止の措置が取られているため、面会は叶いませんでした」(前出・社会部記者)
冒頭の目撃証言が事実ならば、須藤被告は保釈が認められて、住み慣れた土地に舞い戻ってきたことになる。
「殺人という重要犯罪ですが、条件付きで保釈が認められるケースはあり、可能性はゼロではありません」
元警視庁刑事で犯罪ジャーナリストの北芝健氏は、こう前置きして次のように語る。
「逮捕までこぎつけた和歌山県警の捜査能力は敬服に値しますが、4年前の事件ということもあって、今後、新たな物証が出てくる可能性は低い。須藤被告が自供すれば話は別ですが、今も否認を続けていると聞きます。逮捕から1年経っても公判が開かれないのは、裁判用の証拠集めが難航しているのが要因ではないでしょうか」
そこで改めて目撃証言が寄せられた須藤被告の元自宅マンションを訪問。呼び鈴を鳴らしたが、応答はなかった。事件の全容解明が待たれる。