山Pもビックリ!? お祓い写真をアピールする「リアル正直不動産」が話題

 山Pこと山下智久の主演で、NHK総合「ドラマ10」の枠で4月5日からスタートした『正直不動産』。原作は2017年から『ビッグコミック』(小学館)で連載されているマンガ。原案は夏原武氏で、夏原氏と言えば詐欺師が詐欺師を詐欺にかけるという騙し合いをスリリングに描いた『クロサギ』で知られるように、裏経済をフィールドとする人。そこからも分かるように、「千の言葉のうち真実は3つしかない」という意味で「千3つ」とも言われる不動産業界の内幕が描かれている。

 ドラマのストーリーは、嘘もいとわないセールストークで物件を売ってきた山P演じる成績NO.1の営業マンが、ある日突然、嘘がつけない体質に変わるという形で展開する。

 4月26日放送の第4回は、テーマが「事故物件」。事故物件はこれを取り上げた書籍が映画化されるなどしてちょっとした社会的ブームになっており、不動産業界ではひとつ課題でもある。そんな折も折、ネットでは埼玉県内のとある中古戸建の募集告知が「正直過ぎる」と話題になっているのだ。

「ある有名不動産仲介業者加盟店の募集広告なのですが、立派な事故物件であることを逆に堂々とアピール。内装を見せる写真には、神職の人が御祓いしているところまで写されているんです」(週刊誌記者)

 それは強烈!と当該物件案内を見てみると、まずは「想像以上にきれいな『事故』物件です」とある。ここに言う「きれい」とは、物理的にきれいなのか、心理的瑕疵をきれいにしたのか。案内には「『あえて』現状をご覧いただくことで、安心していただきたいという思いからリフォーム未でのご提供となります」とあるので、両方の意味があるだろうが後者の比重が大きいのかもしれない。

 具体的な告知事項にはこうある。「2014年10月ごろ病死・2021年8月ごろ自死・違反建築」。かなりの鳴り物入りの事故物件のようだ。そして外観と内部を写した写真が多数ある中に、あった。神主のような恰好をした神職の人が、出窓に向かって御祓いの詞を読み上げ、御幣(神職の人が持つ白い紙の付いた棒)を振りかざす姿、そして出窓の棚に立てかけられた神社の札とその前に奉られた榊の写真が。

 再び説明文では、「当店負担で御祓い済み」とあって、「『これ以上のご不幸がないように』という願い」を込めて行ったのだとか。

 物件そのものは、築30年弱の木造・2階建・3DK・約66平米。最寄り駅だと徒歩22分で、日当たり良好・駐車場有り・閑静な住宅街で、価格は1480万円。ネットには比較的地元事情に詳しい人だろうか、最近、開発されている地域で、安いといえば安い、といったコメントが。

 購入者はやはりその「正直さ」に惹かれた人ということになるのだろうか。

(猫間滋)

ビジネス