大河ドラマ60年を彩った女たち【2】沢尻エリカだけじゃない「突発降板」の全内幕

 大河ドラマの主要キャストに抜擢されれば、その後の女優人生は約束されたようなもの。しかし長い歴史をひもとけば、突発的な降板劇や出演後に想定外のトラブルに見舞われるケースも‥‥。消えた大河女優は今どうしているのか。

 まず記憶に新しいのが、沢尻エリカ(36)だろう。

 沢尻は長谷川博己(45)主演の「麒麟がくる」(20〜21年)で織田信長の正室・帰蝶役にキャスティングされていたが、19年11月に自宅マンションで法律違反の薬物を所持していたとして逮捕された。テレビ誌ライターがドタバタの舞台裏を明かす。

「放送開始まで2カ月を切ったタイミングでの逮捕で、すでに数話分の撮影が済んでいたこともあり、NHKサイドもかなりテンパッていましたね。逮捕から5日後には代役に川口春奈(27)を立てることを発表。そこから急遽撮り直しが行われ、初回の放送を2週間遅らせることで何とかオンエアに漕ぎつけました」

 なお、同作に関してはコロナ禍の煽りを受けて6月から8月まで放送が中断されるなど異例づくしとなったが、21年2月に無事放送を終えた。

 大河ドラマでは「八代将軍吉宗」(95年)、「真田丸」(16年)とキャリアを積んだ斉藤由貴(55)もトラブルに見舞われた一人だ。

「斉藤は18年の『西郷どん』に幾島役で出演予定でしたが、前年の8月に妻子ある開業医との不貞スキャンダルが発覚。所属事務所を通じて出演の辞退を申し入れました」(テレビ誌ライター)

 代役を務めたのは南野陽子(54)。80年代の人気ドラマ「スケバン刑事」(フジテレビ系)の初代ヒロインから2代目へのバトンタッチに、往年のファンは胸を高鳴らせた。

 また、杉田かおる(57)は仲間由紀恵(42)と上川隆也(56)のW主演作「功名が辻」(06年)にキャスティングされたが、出演することはなかった。芸能事務所のベテランマネジャーがドタキャン騒動の内幕を語る。

「杉田にとっては記念すべき大河初出演。しかし、参加予定だった茨城ロケが雨で流れ、代替日を調整する中で突然降板を申し出たのです。表向きの理由は『スケジュールの都合』ということでしたが、当時は前夫と離婚したばかりで、その精神状態を心配する声が聞かれました」

 杉田が演じる予定だったのは、主人公夫妻と友情を育む武将の妻・いと。こちらは三原じゅん子(57)が代役を務め、「3年B組金八先生」(TBS系)の〝同級生〟に助けられる形になった。

 大河ドラマに出演したものの、さまざまな理由で後に芸能界と距離を置くケースも見られる。

 87年放送の渡辺謙(62)主演作「独眼竜政宗」で政宗の正室・愛姫(めごひめ)を演じた桜田淳子(64)は、放送から5年後の92年6月に「統一教会」の合同結婚式に参加することを表明。霊感商法が社会的に問題視されていた影響もあって、芸能活動休止を余儀なくされた。

「私生活では福井県や兵庫県に移り住み、3人の子を育てました。18年には35年ぶりのアルバムをリリースしたものの、業界からはいまだに干された状態。実は来年がデビュー50周年という節目の年なのですが、本格復帰は困難でしょう」(前出・マネジャー)

 大河の本編はもとより、出演女優の〝その後〟もまた波瀾万丈のようだ。

*大河ドラマ60年を彩った女たち【3】につづく

エンタメ