大谷翔平「2年連続MVP」「50本塁打」のナルホドな根拠とは

 MVP男のエボリューションが止まらない。新魔球でゴロを量産するや、打ったフライボールがスタンドイン。新ルールも手伝って、投打ともに成績爆上がりの気配がプンプン漂う。さぁ、「シン・二刀流Seazon2」の幕開けだ!

 エンゼルスの大谷翔平(27)に複数の追い風が吹く。その最たるものが、今季から導入された〝大谷ルール〟だろう。大リーグ評論家の友成那智氏が解説する。

「先発投手が降板後にもDHとして打線に残ることができる新ルールです。初回にノックアウトされても、ベンチに下がる必要がなくなりました。また、今季からナショナル・リーグでもDH制が採用されたことから、打席を得るための外野守備出場も不要になる。仮に、ケガなくフルで出た場合、打席数は40〜50増える見込みです」

 そんな大谷ルールが初導入された4月7日のアストロズとの開幕戦は、4回3分の2で降板したものの、DHとして最終回まで出場。日中の最高気温39度に達する猛暑日も相まって、4打数無安打と快音こそ聞かれなかったが、打席数の増加は本塁打王争いにプラス作用しかない。

「昨季46本塁打でホームラン数3位に終わった大谷ですが、ホームラン1本あたりの所要打席数11.7は驚異的な数字です。それぞれ48本を放った1位のペレスの12.9とゲレーロ・ジュニアの12.6と比べても一目瞭然。今季増える見込みの50打席分を足せば、4本以上の上積みが可能で、50本の大台ないし本塁打王も手中に収めることになる」(在米スポーツライター)

 さらに、急進化を遂げた投手の力量も加われば、2年連続MVPを手中に収めたも同然で、

「開幕戦では短いイニングながら9奪三振を奪いましたが、今季はツーシームや遅い仕様のスプリットである『スプリットチェンジ』による打たせて取る省エネ投法も実装。チームは先発3〜6番手が手薄で浅いイニングからリリーフがつぎ込まれて疲弊する公算が高い。そのため、先発1番手の大谷には、球数110〜120球の6〜7イニングをノルマにリリーフを休ませる投球が求められる見込みです」(前出・友成氏)

 イニング数が増えることで、防御率こそ昨季の3点台から大きく後退する可能性も考えられるが、

「1番大谷の後にトラウトやレンドンが復帰して控える強力打線なら、敬遠が減って本塁打増の要素となるだけでなく、自身の勝ち星も12勝は期待できます」(前出・友成氏)

 今年の大リーグもオータニ・ショーで盛り上がるか。

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