プロ野球“痛快”セ・リーグ劇場(3)「16連敗」ヤクルトの中継ぎ陣から悲鳴

 対照的に泥沼にハマッているのがヤクルトである。4月中旬には首位に立ち、5月に入ってからも2位をキープしていたが、その後、急失速し、ついには悪夢の16連敗。負のスパイラルにはまり込み、どん底から抜け出せずにいる。ヤクルトOBは苦しい戦いが続く古巣の現状について、このように説明した。

「先発投手陣が手薄で中継ぎに負担がかかりすぎている。あまりにも連日酷使されるので、ブルペンの中で『俺たちの選手生命は今年で終わってしまうのではないか』とつぶやかれているほど。加えて小川淳司監督(61)と宮本慎也ヘッドコーチ(48)のミーティングがかなり長く、負けが込んでいくほどに時間が延びていく。出席する選手たちは誰もが疲労困憊です」

 このまま低迷地獄が続けば小川監督の途中休養は避けられない見通しだが、バトンを引き継ぐ可能性の高い宮本ヘッドにも不安は尽きない。

「基本的に選手に対しては厳しいが、みずからの秘蔵っ子・村上宗隆(19)だけはやたら寵愛しているんです。彼をスタメンで使うのは宮本ヘッドの進言ですが、村上はスター候補性で能力が高い反面、ポカも多い。失策することも多く、致命的なミスが目立ちます。村上偏重主義を貫きすぎるあまり、他の選手から白い目も向けられている」(プロ野球中継スタッフ)

 今季はDeNAも悪戦苦闘中だ。4月28日に悪夢の10連敗。その後もBクラスをさまようダッチロールを続けている。

「5月8日に5連敗を喫した巨人戦は南場智子オーナー(57)の地元・新潟で行われた本拠地試合だったが、4点差をひっくり返されての大逆転負けで赤っ恥をかかされた。観戦に訪れた南場オーナーは試合終了後、報道陣に囲まれることを嫌がってか“逃亡”してしまいました。上層部はもうラミレス監督(44)に見切りをつけつつありますよ。選手も同様で、かつてラミレスシンパだった筒香嘉智(27)も、ここ最近はほとんど口もきいていない。報道陣に自分の能力ばかりをアピールしている監督に、フロントも選手もいいかげん愛想を尽かしています」(球団関係者)

 一時はAクラスだった中日も、気づけば定位置のBクラス。平成の怪物・松坂大輔(38)のゴルフ問題に右往左往させられていたようだが、意外にもチーム内の反応は同情的だった。

「リハビリ中の練習日にゴルフを行っていたことが発覚しましたが、選手たちには松坂シンパが多く、『そこまで騒ぐような話ではないのではないか』『ゴルフができるぐらいに右肩が回復している証拠だろう』などと擁護する声が大半を占めている。松坂は精神的支柱で、帰ってくれば投手陣全体がいっそう引き締まるとの見方が強いのです」(チーム関係者)

 はやばやと悲喜こもごもの様相を呈しているセ・リーグ6球団。真っただ中の交流戦が、さらにジェットコースターのスピードを加速させるのだろうか。

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