タレントの長嶋一茂が18日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に出演。17日に行われた北京五輪女子フィギュアの結果に対し、「見てられなかった」とコメント。共演する玉川徹氏からも「非常にかわいそう」との声が相次いだ。
ドーピング騒動の中、ショートプログラムでトップにつけたカミラ・ワリエワ(ROC)。フリーの演技に最終25番滑走で登場すると、ジャンプを次々と失敗しまさかの4位に。演技を終えて泣き崩れるワリエワに対し、コーチが詰問するなど散々な結果となった。
この日のゲスト、元フィギュア選手の村主章枝氏はワリエワの演技に対し、「緊張してしまうと、スピードが落ちてしまったり出過ぎてしまったりする。スピード感があまり出ずにジャンプをしてミスをしてしまった演技で(ワリエワ)らしくない、今までのワリエワの演技ではない」と解説。
MCの羽鳥慎一アナからコメントを求められた一茂は「見てられなかった」とまず一言。「フィギュアを知らない人間でも、ショート見てフリー見て、あれはないだろう。何なんだというところですよね」と述べた。
さらに続けて、「彼女の思いとか心境とかを考えると、この数週間、彼女の祖国ロシアってどういうところなのか。つまり組織ぐるみでドーピングする国、そしてウクライナ侵攻、戦争をしかけようとしているところというイメージ。それと彼女を同様に見てはいけないけれど」と持論を展開。「(ワリエワの)フリーを見たときに、やっぱり彼女はドーピングをしようとしていたとは思えない。もし彼女がズルをしてでも金メダルを取ろうという思いがあるのであれば、こんな滑りにはなってないはず」と強調したうえで、「次回ミラノ、ここで彼女の堂々とした滑りを僕は見たい。(4年後は)19歳だから」と、次回のトリノ大会での復活を願った。
普段は厳しい発言の多い玉川徹氏も「率直にかわいそう。CASの問題、バッシングを含めて彼女は全く関係ないかもしれない。知らなかった可能性がある。世界がこんな状況になったら、メンタルが正常でいられるわけがない」と深く同情していた。
「“絶望”とまで称された絶対女王のワリエワですが、そんな彼女でも4年後にロシアの代表になることは至難の業。ロシアでは女子選手間の競争が激しく、下の世代からの突き上げもすごい。平昌大会の金を15歳で獲ったザギトワは17歳で公式戦から退きましたからね。やはり、女子選手には体型変化の課題があり、日本の浅田真央もこれに苦しみました。浅田のコーチも務めたロシアフィギュア界の重鎮・タラソワ氏は『シニアは17、18歳からにすべき。ジュニアとシニアの中間である15、16歳は別に競技すべき』とも語っています。それほど女子フィギュアにとってこの15、16歳は“特別な年齢”と言うことになります」(スポーツライター)
ガラスのような思春期の女子選手がこれ以上傷つかぬためにも、今回のドーピング問題は、きちんと解明されなければならない。