中東らしいラグジュアリーなサービスで、その年最も優れた航空会社に贈られる「ワールド・エアライン・アワード」を受賞したこともある「エミレーツ航空」。先日ウェブ上でプロモーション動画を公開したが、世界中のネットユーザーたちの間で大きな話題となっている。
その内容とは同社の拠点ドバイ(アラブ首長国連邦)にある世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」の最上階のさらに上にある尖塔にCAが立ち、にっこり微笑む彼女の後ろを総2階建て大型旅客機A380が飛んでいくというもの。これを、合成やCGではなく実際にビルのてっぺんで撮影を行っているというのだから驚きだ。
「実は、昨年8月に同じ場所で撮影した映像が公開されていますが、今回は後日、新たに撮り下ろした新バージョン。ビルの最上階は636メートルなのに対し、尖塔は828メートルの位置にあり、撮影の際は最上階からはしごを使い、尖塔の先まで1時間15分かけて登ったそうです」(航空ジャーナリスト)
しかも、いざ辿り着いたところの円形の足場は、人ひとり分がやっとの直径1.2メートル。この高さだから当然風も強く、ましてや背後を巨大ジェット機が飛ぶのだからその風圧もかなりもの。もし東京スカイツリーの尖塔の先で同じような撮影を企画しても安全性の面から撮影許可は絶対に下りないだろう。
「一応、事前に綿密なシミュレーションを重ね、CAの制服にも事故防止用のハーネスを入れていたそうですが、それでも普通はあんな場所で撮影なんてしません(笑)。今回の動画も世界中から『狂気の沙汰だ!』『そこら辺のアクション映画なんかよりスゴい』といった書き込みも寄せられています」(同)
ちなみにこのCA以外にブルジュ・ハリファの頂上に立ったのは、ドバイの皇太子殿下や映画『ミッションインポッシブル』シリーズで撮影した主演のトム・クルーズなどごく一部の人のみ。現在、YouTubeで公開されているので気になる人はチェックしてみては。
(高島昌俊)