コロナ禍の巣ごもり需要でポケモンカードゲーム(ポケカ)が投機化、異常な高値になって一時はモノによって3800万円の値段がついたり、路上で盗難強盗事件が起こるなどして話題になったことがある。それと同じ現象がレトロゲーム(レトゲ)でも起こっており、こちらは懐かしさも手伝ってか根強く高値取引が続き、やはりそれに目をつけた投資家の存在も囁かれている。
「今年5月にはキン肉マンのファミコンのカートリッジに100万円近くの値がつくということがありました。ソフト自体は『キン肉マン マッスルタッグマッチ』で、85年に発売された当時は100万本も売れたシュマッシュヒット商品でしたが、日本に8本しかない非売品のカートリッジが突然フリマアプリで売りに出され、95万円の値段がついたのです」(ゲームライター)
まずは多くの人がプレイしたことで懐かしさがあり、そこに希少性のプレミアが伴ったため、かなりの高値になったというわけだ。
そもそもファミコン、ゲームボーイ、セガサターンなどと聞けば、その名前自体が懐かしいが、そのカートリッジとなると1万円以上の高値で売れるものがザラにある。代表的なプレミアレトゲを調べてみると、ファミコンの「サマーカーニバル’92『烈火』」や「ギミック」は相場が3〜5万円、ゲームボーイの「トリップワールド」「ファンタズム」は2〜2.5万円、セガサターンの「心霊呪殺師 太郎丸」は4万円超といった具合だ。この他、スーファミやメガドライブ、PCエンジンなどのソフトもやはり高値がつくものがあるようだ。
「レトゲには愛好家が多く以前から根強い人気がありましたが、コロナ禍で値段が高騰しました。またユーチューバーがプレイ動画を投稿したり、ゲームソフトの中古買取販売を行っていたゲオがレトゲの取り扱いを10月から取りやめたことでこれに拍車をかけた傾向がありますね」(同)
ゲームは幼いころだいたい誰でもハマるもの。だから押し入れの中に眠らせたままになっている可能性が高い。久々にダンボールを開けてみたら宝の山でプレミアザクザクなんてことがあるかもしれないから、思い当たるところがある人は1度調べてみたらどうだろうか。
(猫間滋)