爆上げか暴落か?与沢翼が12億円稼いだ仮想通貨「リップル」の今後

 低迷を続けた2018年の仮想通貨相場。そんな中、比較的底堅く推移しているのが、リップル(XRP)だ。リップルは米リップル社が開発した送金・決済システムのことで、手数料の安さとスピードが魅力だ。

 リップルといえば、投資家の与沢翼氏を連想する人も少なくない。与沢氏は2017年9月6日のツイッターで「1億円でリップルを買いました」と報告。当時、リップルの価格は20円台だった。同年12月29日には「リップル資産11億円に。173円×650万XRP。3カ月半で1億からほぼテンバガー(株価が10倍になること)実現」とツイート。18年1月17日のツイートでは、リップル半分を利確(利益確定)し、12億1875万円の利益を得たことを明かした。

「与沢氏がリップルを購入したことで、いわゆる〝リップラー〟(リップルに熱を入れて保有している人)が増えていきました。ところが、18年は仮想通貨全体が低迷しています。リップルに至っては、今年1月に一時400円台に到達しましたが、8月には30円を切りました。しかし9月下旬、30円から80円まで2倍以上に跳ね上がり、リップラーを歓喜させました」(仮想通貨関連のライター)

 12月に入ると、リップルの価格は一旦落ちて34円前後を推移している。では今後、爆上げするのか、それとも暴落するのか。

「世界の金融機関でリップルがどれだけ採用されるか、にかかっていると思います。昨年9月、米カリフォルニア州で開催された『Crypto Finance Conference』でリップル社は現在、100社以上の企業に対しての契約に署名し、リップル導入の準備に入っていることを明かしています。国内では10月4日、リップル社の技術を活用したスマホ送金アプリ『マネータップ』のサービスが開始。これによって、24時間365日、手数料無料(1回3万円、1日10万円以内)で銀行間の即時送金が可能になりました。現時点では住信SBIネット銀行、スルガ銀行、りそな銀行の3行の間でこのサービスが受けられます。マネータップを採用する金融機関は今後増加していくと見られています。このように、リップルの実用化が進めば、価格も上昇していくと考えられます」(前出・仮想通貨関連のライター)

 とはいえ、仮想通貨の相場は一筋縄にはいかない。

「仮想通貨の世界でも仕手(大量に売買して急激な価格操作をする投資家)が存在します。仕手によって急騰、急落することがあり、一般投資家は注意が必要です。また、仮想通貨に投資する人が増えなければ、いくら実用化が進んでも相場はそれほど上がりません」(前出・仮想通貨関連のライター)

 期待はできるが、甘い夢は見ないほうがよさそうだ。

(石田英明)

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