千鳥・大悟、かまいたち濱家も借金! お金を借りると売れる大物芸人とは誰だ

 今年8月、“関西の首領”ことトミーズの雅が新型コロナウイルスに感染した。昨年3月には早期の大腸がんが発見され、手術を受けている。還暦超えの61歳にして、思わぬ病魔に襲われた。

 トミーズは全国的な知名度こそ低いが、吉本興業が82年に設立したお笑いタレント養成学校「大阪NSC」の第1期生。同期にはダウンタウンやハイヒール、吉本新喜劇の元座長の内場勝則などがいる。

 地元の関西において、その人望は厚い。かつて、MCを務めるローカル情報番組「せやねん!」(毎日放送)のレギュラーメンバーになった吉本芸人は売れるというジンクスがあった。歴代M-1王者では中川家、フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、チュートリアル。「THE MANZAI」王者ではウーマンラッシュアワー。飛ぶ鳥落とす勢いのかまいたち、兄弟漫才師のミキは、同番組で数々の過酷なロケを経験。卒業後に東京へ進出すると、とんでもなく売れた。

 かまいたち・濱家隆一はかつて、雅にしょっちゅう借金をしていた。

「用途は生活費とギャンブル。10万円を借りて、給料日に返済。1回手渡して、そのまま『これ貸してください』とまた借り直す。さらに追加で5万円。こんな調子で、20万円ほどを常に借りていたそうです。雅さんは『おまえー』とあきれながらも貸してあげた」(芸能記者)

 かまいたちは10月期の番組改編で、レギュラー番組がさらに3本も増える。これで真実味を帯びたのが、〈雅に借金した芸人は売れる〉というジンクスだ。千鳥の大悟もそんな1人。金欠時代も後輩を誘って飲みに行き、びた一文払わせなかった大悟にとって、雅は“大口の借り入れ先”だった。

「ある日の所持金は10円。それで、仕事先の東京に行かなければならなかった。そこで行なったのは張り込み。イチかバチかで新大阪駅で待ち続け、知り合いを見つけたら金を借りようと目論んだ。そこへ現れたのが雅。大悟は『おったー!』と心の中で叫び、見つけるやいなや土下座。5万円を借りて、無事に東京へ向かったのでした」(前出・芸能記者)

 ミルクボーイの内海崇も恩恵にあずかった。ミルクボーイは、雅が司会をしていた「ごきげん!ブランニュ」(朝日放送)で前説をしていた。かなりかわいがってもらっており、内海は希望額の50万円に引っ越し費用の40万円を上乗せした、90万円の借金を申し込んだ。月2万円で45回払い。雅は快諾した。1度も遅れることなく18年に完済。その翌年、ノーマークながらも「M-1グランプリ2019」で奇跡の初優勝。雅の神話は上書きされた。

 今年もM-1予選が開催中。関西では、雅の前に長蛇の列ができそうだ。

(北村ともこ)

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