ネットの誹謗中傷に「サンドバッグじゃない」中川翔子が示した戦う姿勢

 タレントの中川翔子(36)が9月16日、情報番組「ひるおび!」(TBS系)に生出演し、ネット上の誹謗中傷について自身の考えを明かした。

 ネット上での悪質な誹謗中傷書き込みを取り締まるため、法務省は「侮辱罪」を厳罰化し、懲役刑を導入する方針を固めた。「侮辱罪」の現行の法定刑は「30日未満の拘留か1万円以下の科料」となっているが、法制審議会で「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」の追加が検討される。今回の厳罰化で特に重要なのは、公訴時効が現行の1年から3年に延長されることだ。ネット上の中傷加害者のアカウントから、個人を割り出し、特定することはすぐにできることではなく、長期戦となるケースが多い。公訴時効の延長は、ネット上の中傷行為を「侮辱罪」として成立させる大きなカギとなるのだ。

 スタジオ出演していた中川は「誹謗中傷、殺害予告のようなものまでたくさん受けてきたんですけど、ようやく時代の潮目が変わってきたというか、10年前だったら、言われても『有名税だ』とか、『そんなことで反論するな』みたいな感じだった」と、自身のつらい経験を振り返り、ネット上の書き込みに対する世間の風向きがようやく変わり始めたと語った。

 中川といえば、先日、河野太郎規制改革大臣とYouTubeで対談を果たしたことが話題になったばかり。その際の河野大臣の言葉を用いて、「ネットもリアルの延長だと考えていただくべきだとおっしゃっておりました。本当に、政治家だろうが、芸能人だろうが、誰であっても人間なので。サンドバッグじゃないですからね」となくならない誹謗中傷に改めてクギを刺した。

 中川は9月8日、自身のTwitterに「もう、常軌を逸した誹謗中傷、命の危険を感じさせる書き込みには、警察に相談してしかるべき対処をしていこうと思います」「被害者が泣き寝入り、加害者に甘かったり何もなく、という例がありすぎると思う。世の中。そんなことにならないために抑止のためにも警察に相談します。そして書いた心あたりあるならもう遅いです」と度重なる誹謗中傷の被害に、法的措置も辞さないという覚悟を告白し話題に。「ひるおび!」出演時にも、「どんどん警察に相談するなど、行動に出ていきたいと思っています」と戦っていく姿勢を見せていた。

 法改正と今回の発言をきっかけに、ネット上の誹謗中傷被害がなくなることを願ってやまない。

(浜野ふみ)

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