農家に転職した有名人たち、じつは賢い選択だった!? 

 近年、異業種から農家に転身する新規就農者が増えている。地方移住を機に半農生活を始める芸能人は昔から多いが、これらはあくまで本業が別にあり、農業は副業や趣味としての位置づけ。それだけに本業として農家へ転職するケースは異例だ。

 例えば、80年代にアイドルとして活躍した竹本孝之は、現在は埼玉県内で園芸農家を営んでいる。妻の実家を継いで、文字どおり畑違いの農業への挑戦は失敗の連続だったが現在は事業を拡大。芸能活動は今も続けているが、農家としてのキャリアはすでに25年のベテランだ。

 そして、『粉雪』などのヒット曲で知られるロックバンド、レミオロメンでベースを担当していた前田啓介は、12年のバンド活動休止後に地元山梨でオリーブ農家に。寒暖の差が大きい栽培が難しい土地ながらも試行錯誤を繰り返し、国際オリーブオイルコンテストのOlive Japan 2020ではなんと銀賞を受賞。収穫後すぐに搾油したオリーブオイルは、プロの料理人からも高く評価されているという。

「17年にレミオロメンのボーカル藤巻亮太のソロアルバムに参加していますが、このときベースを弾くのは5年ぶりだったそうです。バンド時代は他のアーティストに楽曲提供も積極的に行っていましたが、農家転身後は作曲のオファーもすべて断っているようです」(芸能ジャーナリスト)

 また、かつてV6が出演するバラエティ『学校へ行こう』内のラップコーナーでブレイクしたユニット、軟式globeのメンバーでタレントのパークマンサーも故郷の富山で農家兼YouTuber、80年代に活躍したカルロス・トシキ&オメガドライブのカルロス・トシキは母国ブラジルで、品種改良されたニンニクの種を農家に卸す経営者となっている。

 他にもプロ野球界では日本ハム時代に最優秀防御率のタイトルを獲得し、巨人移籍後にも中継ぎエースとして活躍した河野博文が引退後に群馬でタマネギ農家に。「げんちゃん玉ねぎ」のブランドで知られ、それを使った漬物などのヒット商品を生んでいる。

「彼らのように過去の栄光を捨てて、未経験の業種で成功したのはスゴいの一言。有名人にも農業に興味のある人は多く、いい意味での生きた手本になっているはずです」(同)

 芸能人やアスリートは意外と農家に向いているのかもしれない。

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