今や国内外のいたるところで開催されている謎解き・脱出ゲームですが、このブームの先駆けとなったのが、言わずと知れた「リアル脱出ゲーム」。このゲームは、会場に集まった参加者たちが協力して謎を解き、その場所から脱出するというものです。
今回ご紹介する検定は、リアル脱出ゲームを運営するSCRAP社が主催する「日本謎解き能力検定(通称・謎検)」。謎解きに必要なひらめき力、注意力、分析力、推理力などを鍛えることができます。
それでは、ここで恒例のクイズです。
〈問〉「8098=6」「1253=0」「9999=4」「5677=?」とあった場合、「?」に入る数字は①8、②2、③1、④7のうちどれ?
実際の問題は選択式や記述式で出題されます。
さて、クイズの答えは③。実はこの問題、=以下の数字は4桁の数字の中に「◯」の形がいくつ含まれているかを表しています。例えば「8098」という数字の中に◯(マル)は6つありますが、「5677」の中で◯があるのは「6」のひとつだけ、というわけです。
謎検の受験料は3200円で、自宅のパソコンを使って受験する方式です。
100問出題され、1問1点。8級(0~19点)~1級(100点)と、スコアによって級が認定されます。私は2級を持っていますが、制限時間の60分以内に全問解くのはけっこう難しいかもしれません。
市販の過去問もありますが、用語などを暗記するのではなく、「この系統の問題はこうやって解く」といったように出題パターンを覚えるためのテキストと考えたほうがいいでしょう。
私もなぞなぞやパズルが好きで、小学生の頃からよくそういう本を読んでいました。そのかいもあってか、新卒の就活時、数的推理などが出題されるSPIは、毎回満点近く取れていました。
また、独学で東京大学に現役合格し、これまで約600の資格を取得してこられたのも、子供の頃のそうした経験があったからかもしれません。なぜなら、謎解きやパズル、勉強などに共通して大切なことは、「この問題はあの問題と似ているから、こう解けばいい」といったパターンを蓄積しておくことだからです。
謎解き力を高めることで、こんなメリットもあります。最近は社員同士の結束を高めるために、研修の一環として謎解きイベントを採用している会社もあるようですが、もし同僚や部下と一緒に参加する機会があれば、謎解き力で一目置かれる可能性もあります。
謎解き力を、ビジネスに生かす場面も出てくるでしょう。何か問題に直面した時に、物事をあらゆる角度から「ああでもない、こうでもない」と捉える癖がつきますからね。謎解きと同様に、「あ~なるほど、そんな簡単なことだったんだ」と正解にたどりつく確率もアップするはず。
「キミは頭が固い」とよく言われている方にこそ受けてほしいですね。
(すずき・ひであき)