無印良品の住宅事業であるMUJI HOUSEが、7月から中古の団地やマンションの住戸をリノベーションして販売する事業を開始したが、その第1弾となる物件に懸念の声が相次いでいる。
「MUJI HOUSEはこれまでもUR団地をリノベーションするプロジェクトを行ってきましたが、新たに始めた事業では無印良品が中古の分譲団地やマンションの物件を取得して完全リノベーションした状態で販売するという形になります。この取組は1都3県で開始し、年間100戸の販売を見込んでいるといいます」(ネットライター)
その第1弾として販売開始されたのが、横浜「港南台めじろ」と府中「車返」にある団地で、「港南台めじろ」の団地はJR根岸線「港南台駅」から徒歩15分で築47年。販売される物件は5階建ての5階にある51.18平方メートルの部屋で、販売価格は1990万円となっている。さすがMUJIが手掛けるリノベとあって、写真を見ると内装はまるでカフェやギャラリーのようにスタイリッシュだ。しかし、ネット上ではやはり築47年というのが気になるようで、《リノベーションされた部屋は素敵だけど、あとどのくらい住めるんだろう…》《いくら見た目を綺麗にしたって、築47年なら色々なところにガタがきてそう》など心配の声が数多く寄せられていた。
「ちなみに、鉄筋コンクリート造の税務上での法定耐用年数は47年(物件により寿命自体は60年から100年との見方もある)で、一般的な建て替えのサイクルは50~60年とされていることから、築47年の団地であればそろそろ建て替えという話が出てきても不思議ではない状況ではあります。MUJI HOUSEがフルリノベーションした団地に興味を持たれる方は当然ながら無印のファンでしょうから、内装がどうなっているかということを重視されると思われますが、もし建て替えとなればさらに費用が必要となりますし、リノベーションされた内装も失われることになります。その辺りをきちんと確認・理解して検討する必要はあると思いますね」(住宅ライター)
物件の内側だけでなく、外側もよくチェックする必要がありそうだ。
(小林洋三)