麻生太郎財務相が東京都議選の応援演説の中で、過労による静養を発表した小池百合子東京都知事について「自分でまいた種でしょうが」と述べたことに批判が集中しているが、麻生氏の問題発言は昔から枚挙にいとまがない。
「麻生氏は1979年の衆院選に、当時の福岡2区から初出馬して初当選。歯に衣着せぬ発言は麻生節とも言われていますが、要するに口が悪く、初出馬した選挙の初めての演説で開口一番『下々の皆さん』などと発言したことはあまりに有名。当選直後も『将来の総理大臣ですね』という記者からの質問に『年寄り代議士が何人か死ねばね』などと言い放った伝説も残っていますね(笑)」(政治ライター)
その後、83年には高知県議選の応援演説で「東京で美濃部革新都政が誕生したのは婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」と発言。同年12月の衆院選では3期目の当選を目指したが落選してしまう。
なお、麻生氏はたびたび女性軽視と見られる発言を繰り返しており、19年には少子高齢化問題について「いかにも年寄りが悪いという変な野郎がいっぱいいるけど、間違っていますよ。子どもを産まなかった方が問題なんだから」と述べて猛批判を食らい撤回する騒動に至っている。
「2000年代に入ると麻生氏の問題発言は加速度的に増えていて、03年には『新宿のホームレスも警察が補導して新宿区役所が経営している収容所に入れたら、「ここは飯がまずい」と言って出て行く。豊かな時代なんだって。ホームレスも糖尿病という時代ですから』と発言して差別発言だと抗議を受けており、翌年には首相在任中にもかかわらず、不摂生で病気になった人への医療費支出について『たらたら飲んで食べて、何もしない人(患者)の分の金を何で私が払うんだ』などと語り大問題になりました」(前出・政治ライター)
ここまで来るとギャグにも思えてくるが、今回紹介したのはほんの一部。次はどんな暴言が生み出されるのか、どこかで期待してしまう…。
(小林洋三)