3頭目の推奨種牡馬は、スクリーンヒーローだ。
「『たまに大物を出す種牡馬』というイメージを持たれがちですが、夏の新馬戦では思いのほか堅実に走っています。単勝回収率178%(同97%)で、牝馬よりも牡馬のほうを強気に狙うといいでしょう。牝馬の3着内率が25.0%(同91%)なのに対して、牡馬は3着内率45.2%(同103%)です」 また、距離別成績では、1200メートル以下の3着内率が15.4%(同63%)、1300メートル以上の3着内率が41.3%(同107%)と、やや長めの距離を得意としていることは覚えておいて損はあるまい。
ちなみに、父スクリーンヒーローの現役種牡馬といえば、昨年初年度産駒がデビューしたばかりのモーリスがいる。
「昨年の6月は人気を裏切りがちでしたから『父譲りの晩成傾向か』という声も聞かれました。しかし、7月以降に巻き返して3着内率は40.0%(同97%)とまずまずの成績。昨夏のイメージで人気の盲点になっている馬がいたら、積極的に狙ってみたいですね」
昨年7月11日の函館5Rでは6番人気のカイザーノヴァが単勝1.8倍の1番人気馬を撃破。単勝1890円、3連単6万円オーバーを演出したほか、前記したテンハッピーローズ(3連単78万円超)の2着馬も12番人気のモーリス産駒、アンジュソレイユだった。
まさに新馬戦は、お宝馬が隠れ潜むドル箱レースとも言えそうだが、コースを絞ることで、さらにお宝を発見しやすくなる。
「阪神のダート戦は、父エーピーインディ系の種牡馬を持つ馬が狙い目。過去3世代の3着内率は40.5%(同179%)です。あとは東京芝1600メートル戦。父ディープインパクト系種牡馬で、ノーザンFの生産馬は3着内率63.6%(同214%)と高数値を記録。ディープブリランテやミッキーアイル、リアルインパクト産駒などが穴をあけています」
確かに昨年6月28日の東京5R、ミッキーアイル産駒のミッキーワクチンが6番人気で2着し、3連複、3連単ともに万馬券だったが、ディープ系種牡馬+ノーザンFでは、そもそも人気になりそうな気配が‥‥。
「いかにも過剰人気になりそうな組み合わせですが、実際はまったく心配ありません。今年はディープ産駒がほぼラストイヤーということで、POGでもディープ産駒が大人気。なので馬券的には、ディープの直仔よりも、後継種牡馬の産駒を狙ったほうがおもしろそうです」
この夏は、新馬戦の馬柱でエピファネイア、ハーツクライ、スクリーンヒーロー産駒を探すことから始めてみよう!