帝国ホテル148億円の赤字転落も「安売りはして欲しくなかった」残念がる声

 日本を代表する高級ホテル「帝国ホテル」が3月25日、これまで公開していなかった2021年3月期の連結業績予想を発表し、当期純損益が148億円と大幅な赤字になる見通しであることを明らかにしたが、これにネット上では意外な声があがっている。

「同ホテルの発表によれば、21年3月期の売上高は217億円が見込まれていますが前年同期は545億円ですので328億円減となり、営業損益は121億円の赤字、経常損益も84億円の赤字になると予想されています。この巨額の赤字は新型コロナウイルスの影響に加えて、帝国ホテル東京の建て替えに伴う損失計上が響いたと見られています」(社会部記者)

 この赤字発表を受けてネット上に寄せられていたのは、帝国ホテルが実施した“30泊36万円”の「サービスアパートメント」事業に対する不満で、《ブランドの毀損はこの赤字より遥かに大きいはず。安売りしてステータスを落としたのは大間違いだった》《海外要人、関係者も宿泊するので、コロナ禍において個人的にはディスカウントはしないで欲しかった》《老舗は安売りしたくなるのをこらえてもらいたい。棲み分けは必要です》などの声が多く見られた。

「帝国ホテルはコロナによる宿泊客の激減を受けて、2月1日に30泊36万円の月額制の格安プランを発表し、即日完売する人気ぶりでした。このプランの利用者は3月15日から宿泊をスタートさせましたが、やはりそれまでとは客層がかなり違ったようで…。ちなみに、国会議員に100万円が支給される文書通信交通滞在費を利用して『税金でヒャッハー!』『五つ星ホテル、アジャース』と同プランを利用することを宣言していた丸山穂高衆議院議員は、『約款上、女のコも連れ込めないですね。泣 監視カメラも多いしスタッフの方も皆お声がけ下さるし議員宿舎よりプライバシー的なものはない気がします』と、明かしていました」(ITジャーナリスト)

 帝国ホテル東京は新本館を2031年度~2036年度に、新タワー館を2024年度~2030年度に建て替えを予定しているが、それまでに信頼を取り戻すことはできるのだろうか。

(小林洋三)

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