22歳の家出女性が陥った“0円パパ活”の罠「ネカフェに泊まるお金もない…」

「3月はじめに衝撃的な写真がSNSを賑わせました。そこに写っているのはなんと“100万円札”。現実にはあり得ないオモチャですが、どうやらパパ活に勤しんでいた女性が男に騙されてつかまされたニセ札。100万円札なんて、渡された瞬間にすぐに気づきそうなものですが、噂によると、どうやら暗い車内で渡されたようで、急いでいたのか、きちんと確認できなかったのでしょう」(ネットライター)

 コロナ禍の不況で、精神的もしくは肉体的な奉仕の代価に金銭を受け取る「パパ活」が横行していると言われる。しかし、世の中はリッチで気前のいいパパばかりとは限らない。冒頭のように、女性たちが「0円パパ活」の罠に陥るケースが急増しているというのだ。

「ひどいもんですよ。自分に家がないことを知ると、足元を見て5000円とか3000円とか値切ろうとするんです。でも3000円あれば、ネカフェに2泊はできますからね。ついつい目先のお金につられてOKしてしまうんです。最近では家出中ってバレないように大きな荷物は駅のコインロッカーに預けています」

 こう話すのは家庭内のゴタゴタで家出をして3カ月という22歳の家出女性A子さん。本来ならば社会人1年生。今頃は都内の食品関連企業に勤めているはずが、昨年の春に内定を取り消され、人生の歯車が狂ったという。

「ずっと実家暮らしだったのですが、両親からは『早く就職しろ』『なんのために大学まで出したんだ』とか言われて居場所がなくなってケンカして家を出たんです。住み込みのバイトも見つからずに、手持ちのお金がなくなってからはパパ活1本ですね。一時は財布に200円しかなくて、ネカフェにも泊まれず、かといって行くところもないのでひと気の多そうな繁華街を一晩中歩いたこともあります。そんなトラウマもあって、値段交渉では『まぁ、いっか』って相手の言い値でホテルとかに行っちゃいます。ホテル代込み1万円で了承したら、意外と高い部屋しか残ってなくて手元には2000円ちょっとしか残らなかったことも…」

 そんなA子さんでも危機意識は常に抱いているらしく、主にSNSを使って“地雷パパ”の情報収集を怠らないという。

「危険なパパを地雷と呼んで、情報共有を呼び掛けているのですが、もっとも有名なのは“10円おじさん”ですかね。『10でいい?』と持ち掛けて、結果的には10円しか渡されなかったなんて話もありますからね。自分はなんとかお金を貯めて、アパートを借りるか、コロナが落ち着いたら寮つきの仕事を見つけたいです」(A子さん)

 パパ活事情に詳しいジャーナリストによれば、「相場なんてあってないような世界ですが、安い料金で体を売るというのは自己肯定感が低い証拠。『どうせ自分はダメだ』と思い込む傾向が強く、結果的に悪い男ばかり寄ってくる。パパ活を続ける限り、負の連鎖を断ち切ることは不可能でしょう。都内にはDVなどで家を失った貧困層を支援する団体がいくつもあるので、まずは相談してみるべきではないでしょうか」とのこと。

 警察庁の統計によれば、2019年の「行方不明者」のなかでもっとも多いのが20歳代で1万7000人以上に及ぶという。その中には、遊ぶ金ほしさではなく、生きるためにパパ活を続ける家出女性も含まれているのだろう。

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