7月期大型ドラマに主演!「昭和顔女優」黒木華が引っ張りだこなワケ

 TBSの金曜22時ドラマ、通称“金ドラ”は、これまで「ふぞろいの林檎たち」「金曜日の妻たちへ」「木更津キャッツアイ」など、人気ドラマを多数輩出。最近では石原さとみ主演の「アンナチュラル」が賞レースを総なめにし、主題歌「Lemon」を歌った米津玄師を大ブレイクへと導いている。
 
 来る7月期、そんな大ヒットドラマの宝庫枠で主演を張るのは、演技派女優の黒木華である。原作はananマンガ大賞を受賞したコナリミサトの人気漫画「凪のお暇(なぎのおいとま)」。人間不信から過呼吸になり、仕事も彼氏も捨ててボロアパートに引っ越し、一から人生をやり直す28歳の大島凪を黒木が演じるという。

 黒木といえば“昭和顔”。映画「小さいおうち」で昭和10年代に東京の中産階級の家に奉公した女性タキを好演し、地味だがどこか親しみやすい顔のつくりと、着物と割烹着姿でつつましく生きる昭和の女性役があまりにもハマりすぎたことから、以来「昭和顔女優」と呼ばれるようになった。

 では“昭和顔”の定義はあるのかというと、これが極めて曖昧。高須クリニックの高須克弥院長はかつて「昭和顔は顔が平たい」とコメントしていたが、さらに目が細い、鼻が低め、顔の形がふっくらしている、肌が白くて透明感がある、そしてとにかく素朴…といった条件が、メディアが作り上げた“昭和顔”と言えそうだ。そういえば、黒木華はそのすべてに当てはまる。

 黒木同様、「昭和顔女優」として名が挙がる有村架純、松岡茉優、清野菜名らは、今やテレビ、映画に引っぱりダコ。”昭和顔”というだけでメディアに取り上げられ、それを逆手に自分を売り込む新人女優もいるほどだ。しかし、ここまで“昭和顔”が市民権を得たのも、元祖である黒木華の活躍があってこそだろう。

 何となく高飛車感漂うモデル顔より、どこか安心させてくれる“昭和顔”は国民の癒し。平成、令和と時代を跨ぎ、「昭和顔女優」はまだまだ重宝されそうだ。

(金谷 侑)

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