現在も一部の私立高校では明記されている「男女交際禁止」の校則。実際には死文化しつつあると言われていたが、なかには違反者に厳しく処分を与えている学校もある。
2月3日、堀越高校(東京都中野区)に在籍していた元女子生徒が「男女交際禁止の校則を破ったとの理由で自主退学を勧告したのは不当」として、同校を運営する学校法人・堀越学園に訴えを起こし、第1回口頭弁論が開かれた。学校側は争う姿勢だが、市民からは「今どき高校で男女交際禁止の校則は時代遅れ」、「自主退学の勧告は明らかにおかしい!」と非難する声が相次いでいる。
これについて教育ジャーナリストは、「校則に書かれていても男女交際を黙認する学校がほとんど。ここまで厳しい処分を下すのは珍しい。ただ、堀越高校特有の事情もある」と話す。
学校名を聞いてピンと来た人も多いと思うが堀越といえば、70年代から多くのアイドルたちが通っていたことでも有名。今でも芸能活動コースに相当する「トレイトコース」がある芸能人御用達の高校だ。
「そうした特殊な学校ゆえに、彼らを守るために男女交際禁止を厳格に取り締まっていた可能性はある。ただ、訴えを起こしたのは芸能プロなどに所属していない一般の生徒。いずれにしても、学校側がそこまで厳しい処分を下すのは、異例のことと言っていいでしょう。交際の事実をどうやって把握したのかも気になりますが、今後の裁判の行方に注目が集まりそうです」(前出・ジャーナリスト)
ただし、過去に担当していた数名のタレントが堀越高校に通っていたというマネージャーは、「やりすぎとの声も理解できるが、学校がここまでルールを徹底してくれるのは事務所側としては安心できる」と語る。
「学校内では自分たちの目が届かず、誘惑されて恋愛に走る者もいるし、その気がなくても校内でストーカー被害に遭う可能性だってある。むしろ信頼できると改めて感じた事務所関係者は多いはず」(前出・マネージャー)
裁判沙汰でも業界の信頼度はアップした模様。かわいい所属タレントを預けている身としては、世間とはまったく異なる見方をしているようだ。
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