「ケンタッキーフライドチキン」「松屋」「スシロー」「ローソン」などを装ったニセのLINE懸賞被害が急増しており、2月4日には松屋フーズが公式サイトで「このような懸賞企画は行っておらず一切関係ございません」と注意喚起を出す事態に発展している。
「ニセLINE懸賞は今年1月から急増していて、本物の企業のロゴを使用し、『フライドチキンが1年分当たる!』『松屋フーズで1年分の食事券が当たりました!』『1万円を現金で配布いたします』などと謳ってURLをクリックさせ、“必ず当選する”ゲームに挑戦させる仕組みになっています」(ネットライター)
ゲームが終わると、商品を受け取るために電話をかけるよう指示してくるのだが、この番号に電話してしまうと海外に繋がり、あとで高額な国際通話料金を請求されることになるという。なお、ゲームで懸賞が当選した直後には友達にこの懸賞情報を紹介するように促してくるため、知人まで詐欺に巻き込んでしまう可能性があるのだ。
「ニセLINE懸賞を送っているのは海外の詐欺グループと見られており、国際電話を掛けさせることで事業者から不正に収入を得ている可能性があります。今年に入ってから国民生活センターにはニセLINE懸賞の被害相談が相次いでいるそうなので、気をつけなければなりません。騙されないためには、まず自分が登録している企業アカウント以外から懸賞に関する連絡が来ても絶対にURLをクリックしないこと。また、通常であれば懸賞に当選したとしても電話をかけるよう求めてくることはありません。電話をするよう指示されても、たとえワンギリでも発信してはいけません。さらに、電話をするよう提示された番号の一番最初に+が付いていた場合、これは海外の番号である証のひとつなので、国際電話詐欺と見て間違いありません」(経済ジャーナリスト)
実際にあった被害では、アフリカのチュニジアに電話がつながり、およそ20分にわたって音声によるクイズに答えたことで、1万円近い通話料を請求されたケースもあったという。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、LINEや電話、メールなどを使った詐欺が非常に増えているそうなので、要注意である。
(小林洋三)