教職員の“卑猥犯罪”防止へ、静岡県教育委の「SNS閲覧システム」に疑問の声

 1月27日、静岡県教育委は教職員による生徒への卑猥な犯罪行為や性ハラスメントなどを防止するため、職員と生徒が利用するSNSの内容を校長らが閲覧・管理できるシステムを導入する方針であることが明らかとなったが、これにネット上では「何の意味もない」と否定的な意見が相次いでいる。

「同教育委によれば、県内では教職員と生徒がSNSのアカウントを交換しないよう呼びかけているといいますが、実際には部活動などの連絡網としてSNSが利用されているケースもあり、これが問題行為に繋がることが多いことから、SNSでやり取りをする場合は管理者がチェックできる体制を作るというのです」(フリーライター)

 しかし、このシステムについてネット上では《ハラスメント目的の教員が監視されてるとわかってるSNSでアクションを起こすわけがない》《監視されてるSNSとは別のアカウントを作るだけで何の意味もなくなる》《なぜSNSにこだわる必要があるんだろう。教師と生徒のSNSは完全に禁止して、緊急時は電話連絡でよくない?》《SNSを悪とするより、教職員に問題があるんだから、そっちをもっと教育できないものか》などの意見が数多く上がっている。

「静岡県の教職員による、卑猥行為やハラスメント行為による懲戒処分は2019年には7件、20年には8件と、他県と比べても多いのが実状で、浜松市の公立学校では教職員が職員室以外ではスマホを利用しないように管理するというルールが定められたほど。しかし、それでもSNSを使って女子生徒に卑猥なメッセージを送ったり、写真を送らせたりといった不祥事が相次いでおり、教育委は思いつく策はどんどん講じていこうというスタンスなのかもしれませんが、犯罪に悪用されるツールよりも犯罪行為に走る教職員に監視の目を光らせなければ、改善は難しいかもしれません」(地元紙記者)

 教育委はSNS以外での対策も強化していくというが、果たして効果は現れるのか。

(板橋亮二)

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