元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(10)メタルテープが高値!

最近、とんと見なくなったカセットテープが脚光を浴びている。デジタル音源をテープに移し、音楽を聴くと「音が太い」と、一部の愛好家の間で評判なのだ。ただし、注目されているのは、「メタル」。もう忘れた人も多いだろう。テープには「ノーマル」(TYPEⅠ)や「ハイポジ」(TYPEⅡ)とランクがあったことを。その最高ランクが「メタル」(TYPEⅣ)で、好事家の関心を集めているのもコレだ。すでに、国内メーカーは生産を中止しており、新品はほぼ流通していない。

 そのためネットオークションでは「メタル」が未使用なら1本2000円以上で取り引きされ、たとえ使用していても価格は下がるが欲しがる人がいる。これだけでも物置にしまい込んだガラクタを探したくなる。

 だが、どうせなら、よりお宝となるテープを見つけ出したいところだ。昭和レトログッズに詳しいブロガーのオロチ氏がこう話す。

「当時、『メタル』は最高の音響技術をもとに作られました。バブル期ともなると、音質以外の部分にもよけいな技術が使われ、他と違う豪華な『メタル』も作られたのです。著名なデザイナーがデザインしたとか、セラミック製なんてものもありました。この手の特別仕様の『メタル』だと、テープとして使用するのではなく、飾っておきたい、完全なコレクターズアイテムとなっていて、1本1万円を超える額で売買されています」

 コレクターにとって、音質など関係ないのであった。

マネー