コロナ禍で激変した夫婦の性事情、家庭内感染で妻の不貞がバレた経緯とは?

 昨年から続く新型コロナウイルスの影響は、夫婦間の関係にも変化をもたらしている。

 昨年、避妊関連用具のメーカー「ジェクス」が性に関する調査(20歳〜69歳の5000人の男女対象)を行い、その中で夫婦関係にある男女にフォーカスした統計では、51.9%が“性レス状態”にあると回答。国内の大人向けグッズメーカーが実施した同様のアンケート調査(20代〜50代の960人の男女対象)でも、コロナ禍の性的行為の回数を「月0回」と回答したグループは増加傾向にあることが明らかになった。

 家庭内での感染が問題視される中、夜の“濃厚接触”を敬遠する夫婦は増えているようだ。

 その結果、新たな問題が生じている。都内のクリニックに勤める医師は、夫婦間の“性レス”が女性にもたらす影響についてこう解説する。

「ある種の女性ホルモンが分泌されなくなり、生理周期が乱れて髪や肌などに何らかの不調が出てくる可能性があります。また、性的行為をすることで、オキシトシン(共感・絆ホルモン)やセロトニン(幸せホルモン)が分泌されますが、性レスの状態が続くと、夫婦間の絆や幸せが不足して情緒不安定になることも。さらに、女性に近年増え続けている乳がんも、これまではパートナーが性行為中にしこりを見つけて早期発見に繋がったケースもありましたが、コロナ禍ではそうした機会も損なわれてしまっています」

 性的行為の回数減少による影響は他にもある。結婚12年目のAさん(47)は、以前までは定期的に10歳下の妻と“夜の営み”を楽しんでいたが、コロナをキッカケに激減。それが原因で現在は離婚協議にまで発展してしまったという。

「3カ月ほど前、妻経由でコロナ感染しました。妻は感染ルートについて『身に覚えがない』と言っていましたが、保健所から連絡があった時はかなり慌てた様子でした。そこで察したんです。『おそらく不貞相手からうつされたのではないか…』と。つまり不貞相手の陽性が発覚して、その彼氏が保健所に濃厚接触者として妻の連絡先を伝えたことで、PCR検査を受けるよう指示を受けたのではないか。具体的な証拠は今後裁判になるかもしれないので言えませんが、その後の興信所の調査などの結果、どうやらマッチングアプリ経由で知り合った若い男と会っていたそうです。いま思い返せば、夫婦仲の不和はレスが原因だったと思います。一昨年くらいまでは2カ月に1度くらいは性的交渉をしていましたが、昨年は濃厚接触を避けるためにほとんどしませんでしたからね。妻が性的欲求の捌け口を不貞に求めた気持ちも理解できなくはないですが、うちには小さな子もいて、何より家庭内にコロナを持ち込んだことが今でも許せないんです」

 新型コロナウイルスは、家庭内感染だけでなく、家庭崩壊までもたらすようだ。

(橋爪けいすけ)

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