「どうしてあなたは、大阪市保健福祉センターから送っているコロナ陽性者の人の案内書類の裏に、葬儀のご案内の広告を入れているのですか?こういう嫌がらせして、人としての品性を疑います」
現在話題になっているこのツイートは、コロナに感染したというあるユーザーが、松井一郎大阪市長に向けて1月22日に投稿したものだ。投稿主によれば、コロナ感染発覚後、保健所からの「人にうつす可能性があるので医療機関に関わらず、家にある市販薬を使ってください」(ツイッターより引用)という案内のもと、自宅隔離を行っていたという。その際に大阪保健福祉センターから受け取った封筒の裏に掲載されていたのが、市立斎場の広告だったというのだ。
広告スペースといえど、闘病中のコロナ患者のもとに「葬儀情報」を掲載した封筒で書類を送付する無神経さに、投稿主は一連のツイートの中で「病気になってるときに、葬儀のご案内を送られたら、誰だって傷つく」と強い怒りをあらわにしている。
実際にアップされた広告画像を見ると「はじめての終活セット」「お葬式のイメージが具体的になります」といった文言や、なぜか電話番号の一部に「コロナ」のゴロ合わせとも思われる数列が並んでいた。
ネット上では《公募して載せてる広告欄だろうけど配慮が足りてない》《怒りを通り越して呆れました》《コロナ患者に葬儀の案内って…大阪人なら絶対ツッコむやろ》《無神経すぎてドン引きだわ》《病気で苦しんでるときに葬儀の案内って、最低。シャレにならん》《不謹慎すぎるお役所仕事に松井市長も困惑しているはず》とのコメントが寄せられ、大炎上を招くこととなった。
1月20日、松井市長はMBSの情報番組「ミント!」に生出演した際に、高齢者施設でのクラスター対策として、施設の職員に対し2週間に1回の無料のPCR検査を2月から実施することを改めて発表した。高齢者施設に入居する家族を持つ視聴者などからは《凄くありがたい!色々と対策してくれて評価できる》《松井市長自ら「100点満点のクラスター対策ではない」とおっしゃってたけれど、こうやって地道に対処するしかない。まさに先手先手の対策》と、コロナ対策への姿勢を高く評価する声も多い。
葬儀場の広告をコロナ感染者あての封筒に掲載してしまう市の配慮のなさはツッコまれて当然だが、高齢者施設などへの配慮あるクラスター対策の成果に期待したい。
(浜野ふみ)