海外にはなぜか日本に由来した地名が付けられている場所がある。例えば、台湾は日本統治時代の影響で松山区(台北市)、清水区(台中市)、岡山区(高雄市)などの地名が今も使われており、それ以外の国でもドイツやイラクにはヒロシマと命名された通りがある。
そんな中、シンガポールからフェリーで40分ほどのインドネシアのバタム島にも「ナゴヤ」と呼ばれる地域がある。徳島県とほぼ同じ面積の島で、1970年代初頭にはわずか6000人の島民しかいなかったが、その後急速に発展を遂げて、現在の人口は110万人を超す。そんなバタム島の中心となる街がナゴヤだ。
名前の由来には「戦時中に名古屋出身者の多い部隊が駐留していた」、「1970年代に開発援助を担当した商社関係者が名古屋と縁のある人物だった」など諸説はあるが、いずれも裏付けはなくハッキリとしたことはわかっていないという。
実は、そんなナゴヤの街はピンク産業が大盛況。コロナ前は週末のたびにシンガポールから男性が大挙して訪れ、日本人駐在員の中にも足繁く通っていた者も少なくない。
「シンガポールにもゲイランって有名なピンク街がありますが、ここのショート1回分の料金でナゴヤなら3回は遊べます。ゴルフ場やリゾートホテルもあるし、以前は月に一度は駐在員仲間とバタム島で週末を過ごしていました(笑)」(シンガポール在住の40代駐在員)
ちなみに相場は、連れ出しOKのバーやカラオケスナックが100万〜150万インドネシアルピア(約7200〜1万800円)。しかも、これは一晩、または24時間の料金。1回限りのショートならその半額程度と格安だ。
現地のピンク事情に詳しいライターは、「ロングのほうが圧倒的にコスパがいい。同じ女性を何度も指名して現地妻感覚で楽しむ方もいますし、観光スポットや地元の人行きつけの穴場の飲食店に詳しいコが多いのでガイド代わりとしても頼りになります」と明かす。
コロナが流行ってからは往来にストップがかかり、現在はナゴヤのピンク街も閑古鳥が鳴いているとか。旅行者の渡航解禁の見通しは立っておらず、再び自由な往来ができるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
(T-Factory)