人気の芸能人の結婚・婚約が明らかになる度に聞かれる「〇〇ロス」という言葉。芸能人は遠くの存在と知りながら、なぜか自分のものにならないとわかるとファンならずとも「会社を休みたい」なんて言い出す人が出てくる。
この「〇〇ロス」現象、ファン心理だけでなく株式市場への影響も大アリで、人気芸能人が結婚する度に日経平均株価を押し下げるので、「芸能人アノマリー」と呼ばれている。
「アノマリーとは、法則や理論的には導き得ない現象が起きたり、個体が生まれたりするという意味で使われる言葉です。そしてこれが経済学では、金融市場や株式マーケットで原因不明の変動が起こった時などに使われます。だから芸能人が結婚して『〇〇ロス』が生じる度に株価が下がることを巷では『芸能人アノマリー』と呼んでいるんです」(経済ジャーナリスト)
論より証拠、過去に起こった芸能人アノマリーを見てみよう。
女優の堀北真希と俳優の山本耕史が15年に結婚を発表した翌日の日経平均は、前日比−895円と大きく下げた。以下、福山雅治と吹石一恵が−714円(15年)、北川景子とDAIGOの−479円(16年)、優香と青木崇高の−582円(16年)、押切もえとプロ野球投手の涌井秀章の−307円、小倉優子と歯科医師の−1010円(18年、再婚)と、大きく下げている実績があるのだ。確認したなかでは小倉優子の芸能人アノマリーがもっとも大きい下げ幅となっている。
「アノマリーではありませんが、10月に石原さとみが一般男性との婚約を発表した翌日はいくら下がるのかと個人投資家の間で注目されていましたが、この時はまさかの東京証券取引所のサーバーダウンで、『石原さとみレベルになると取引停止にまで追い込む』なんて冗談が囁かれました」(前出・経済ジャーナリスト)
そして今回は松坂桃李と戸田恵梨香という人気俳優2人の取り合わせ。もちろん発表翌日の株価が注目されたがその結果は…。小幅な下げの−103円だった。それでも結婚が発表された12月10日前後は、タイミングとしては日経平均が27000円を狙おうとしていたところ。その前日から株価は高止まっている。アノマリー効果はあった!?
(猫間滋)