北村匠海に山本舞香、伊藤健太郎と期待の若手を起用し、鳴り物入りで登場した「とんかつDJアゲ太郎」だが、興行的には惨敗、それも大爆死しそうな雰囲気が漂っている。
公開は10月30日。興行通信社が発表した週間映画ランキングの10月31日から11月6日では初登場で6位。翌週には早くもベスト10から脱落している。
「10月16日公開の『鬼滅の刃 無限列車編』の人気がすごすぎたというのはあります。劇場のほとんどが『鬼滅』になったことで、『アゲ太郎』はスクリーン数が少なく小さな箱ばかりになってしまいました。これでは興行収入は伸びません。ただその小さなシアターでも公開初日なのに空席が目立ちましたから、たとえ『鬼滅』がなかったとしても結果は変わらなかったかもしれませんね」(映画ライター)
公開からわずか3週間で都内の大きな映画館でも上映は1日あたり1回だけ。それでも客は数名という惨状だ。すでに“大爆死”の原因が誰なのか、犯人探しが始まっているようだ。
「真っ先にやり玉に挙がるのはやはり伊藤でしょう。公開前日にひき逃げが発覚するという間の悪さ。ただ、伊藤がひき逃げをしたから『アゲ太郎』を観るのをやめるという人が多数いるとは思えません。むしろ、公開がどうなるのかニュースが取り上げたことで、いい宣伝になったという考え方もできます。実際、出演者の伊勢谷友介が違法薬物で逮捕された際には『とんかつDJ』がトレンド入りし、テレビのニュースや情報番組で何度となく映画のタイトルがオンエアされました。にもかかわらず、この結果ということは、もし伊藤や伊勢谷の件がなかったらと思うとゾッとしますね」(前出・映画ライター)
そもそも映画自体に問題があったと考えてよさそうだが、女優の黒木瞳が監督を務めた伊藤主演の映画「十二単衣を着た悪魔」はさらに酷い状況だという。
「11月22日に配信された『日刊ゲンダイDIGITAL』の記事によると、ひき逃げ事件の影響は予想以上で、やはり大コケは免れないとのこと。驚くことに、興行収入を試算したところ、2300万円にも届かない惨状だとか。黒木瞳さんの監督作といえば、総製作費10億円と言われた『嫌な女』の興行収入が6000万円台でやはり大コケのレッテルを貼られましたからね。その半分にも満たないということは、映画史に残る大爆死と指摘されても仕方ないかもしれません」(芸能記者)
作品に罪はないとして、まるで事件などなかったかのように公開されたものの、立て続けに大コケとは…。「鬼滅の刃 無限列車編」のコピーではないが、伊藤健太郎が悪夢を断ち斬る日は訪れるのだろうか。