歌舞伎町「ゲーマーの聖地」も閉店!コロナ禍が直撃したゲーセンの瀬戸際事情

 11月9日、1985年に開業し、「ゲーマーの聖地」の愛称で知られる新宿歌舞伎町の老舗ゲームセンター「新宿プレイランドカーニバル」が新型コロナウイルスの影響で11月29日の営業をもって閉店すると発表。多くのゲーマーたちからは閉店を惜しむ声が続々と寄せられている。

「ゲームセンターはコロナの影響でどこも厳しい経営状況が続き、セガサミーホールディングスも4日にゲームセンターを運営するセガエンタテインメントの株式の85.1%をアミューズメントマシンレンタルのGENDAに譲渡、ゲームセンター事業から撤退することを明らかにしています」(経済ジャーナリスト)

 一般社団法人日本アミューズメント産業協会が発表している「アミューズメント産業界の実態調査」によれば、その店舗数は1993年の8万7294店から2017年の時点で1万3103店と約7分の1近くにまで減少。ゲームセンターは斜陽産業と見られていた。その大きな理由としては家庭用ゲーム機の普及が挙げられるが、ここ数年はスマホゲームやオンラインゲームが台頭してきたことも相当影響しているだろう。

「かつてのアーケードゲームの強みはグラフィックの美しさにありましたが、今や家庭用ゲーム機やPCでも同等の表現が可能となり、ゲーマーたちもわざわざゲーセンに足を運んでゲームすることも少なくなりました。最近では若者たちに代わって『ゲームは頭の体操に良い』とメディアが報じたことから高齢者が集まるようになり、交流の場所としても利用されるようになったのですが、新型コロナによって、頼みの綱だった高齢者がいっせいにゲームセンターから姿を消したのです。一足先に冬を迎えたヨーロッパはコロナの第2波を受けてロックダウンも実施されていますが、これから冬に向かう日本も感染者数が増加することは確実視されているため、ゲームセンターにとってもツラい冬となりそうです」(ゲームライター)

 瀬戸際に立たされたゲームセンター業界。コロナ禍が収束しない限り、閉店は増える一方かもしれない。

(小林洋三)

※写真はイメージです

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