警視庁による3月1日付けの通達で、ゲームセンターにあるクレーンゲームの景品の価格が「小売販売価格おおむね800円以下」から「小売販売価格おおむね1000円以下」に引き上げられたことが明らかとなった。およそ20年ぶりの変更となるが、ネット上では《今まで景品って800円以下だったの?》と疑問の声も上がっている。
「ゲームセンターは風営法の規制の対象で、第23条第2項に『遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない』とあるように、原則としてゲームセンターで景品を提供することは禁じられています。ただし、2001年に警視庁から出された『法律等の解釈運用基準』によって『クレーンで釣り上げるなどした物品で小売価格がおおむね800円以下のものを提供する場合については』規制に当てはまらないこととなっていたのです」(ゲームセンター事情に詳しいライター)
しかし、昨今の物価高もあって「一般社団法人日本アミューズメント産業協会」が景品の小売価格の上限を上げるように求めたことから、おおむね1000円以下に引き上げられたという。これを受けてネット上では、《今までクレーンゲームの景品って全部800円以下だったの?さすがにそれは嘘だろ》《えっ、普通にニンテンドースイッチとか高額ゲーム機が景品になっているのを見たことあるけど…》など800円以上の景品もあったとする指摘が多く見られる。
「もし、ゲームセンターで800円以上の景品を出していたところがあるなら、それは完全に風営法違反でアウトです。しかし、カラオケ店やボウリング場などにある小規模なゲームコーナーは風営法の規制の対象外になるため、実際にはかなりグレーゾーンではありますが、クレーンゲームの景品としてゲーム機やタブレット端末、掃除機など高額なものが用意されている場合もあります。クレーンゲームに関しては他にもグレーゾーンが存在しているので、きっちり規制してもらいたいものです」(前出・ライター)
基本として、子どもたちが安心して遊べるようなルール作りをしてもらいたいところだ。
(小林洋三)