バーチャルゲームセンターが盛況のワケ「コインで買い物が…」

 近年、老舗ゲームセンターが閉店するというニュースをよく目にする。2020年11月には東京・新宿の「新宿プレイランドカーニバル」が、2021年1月には東京・池袋の「シルクハット池袋」が長い歴史に幕を閉じた。有名店舗が減少する一方で盛り上がりを見せているのが、バーチャルゲームセンターだ。ゲーム誌のライターが語る。

「ゲームセンターのオンライン化はクレーンゲームをきっかけに普及しました。どこでもスマホで気軽に遊べて、ゲットした賞品が自宅に配送されるとあって、『トレバ』や『セガUFOキャッチャーオンライン』などが人気を集めています」

 そんな中で話題になっているのが、今春にオープンしたオンラインゲームサイト「GAPOLI(ガポリ)」だ。SEGAの人気メダル機「100&メダルHYOZAAAN!!」や「ホルカ×トルカ」に加え、「ぱちんこCR真・北斗無双」といったパチンコ、パチスロの人気機種もそろえている。

「カジノでおなじみの『バカラ』や『ブラックジャック』もあり、パチスロの『吉宗』や『スーパービンゴ』などホールから姿を消した台が打てるのもうれしいですね。最大の特徴が、バーチャル空間上に併設されたショッピングモール。買い物をする際、ゲームで貯めたコインを割引に利用できるのですが、商品のラインナップがとにかく豊富。冷蔵庫、テレビなどの家電から、パソコンなど、実用的な商品がそろっています。ECサイトとの連携は業界初の試みです」(前出・ゲーム誌ライター)

 しかも、4月27日からは現在パチンコホールで人気沸騰中の新機種「スマスロ北斗の拳」もプレイできるようになったという。

「『パチスロ北斗の拳』といえばかつて一斉を風靡した伝説の名機。それが20年ぶりに『スマスロ北斗の拳』として復活したということでパチスロファンの間でも注目を集めていますが、『GAPOLI』を通じて自宅や電車の中など好きな時に好きなだけ楽しめるわけですからね」(前出・ゲーム誌ライター)

 さっそくスマホで「GAPOLI」にアクセスしてプレイしてみる。ブラウザゲームなので、アプリのダウンロードなどは不要。スマホのストレージ容量を気にせずに遊べるうえに、「オートプレイ」「倍速機能」などを備えている点も見逃せない。「ぱちんこ パチスロ」コーナーへ移動して「スマスロ北斗の拳」にチャレンジ。「バトルボーナス」突入を目指すが、パチスロ機さながらのリール制御で目押しもスムーズ、液晶画面の迫力もそのままだ。153ゲーム目に「777」揃いからバトルボーナスに突入。3連チャンで終えると、出ては飲まれの一進一退が小一時間ほど続く。そして迎えた508ゲーム目。再び「777」が揃ってバトルボーナスに突入。4連チャン後、一旦はボーナスが終わりかけたが、ここで液晶画面にリンが登場。復活演出から一気の9連チャンで1500枚近いコインを獲得した。

「リアルなゲームセンターでメダルを増やせば、購入せずに無料で遊び続けられる。それもひとつの醍醐味ですが、このバーチャルゲームセンターなら買い物の割引に使えるとあって、いっそう熱が入りそうですよね」(前出・ゲーム誌ライター)

「ポイ活」ブームを追い風に、ゲームセンターは新時代を迎えつつある。

(福島シゲル)

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