時代が、ようやくこの男に追いついてきたということだろうか……。
明治「TANPACT」のCMでは、田中みな実の夫として登場。また「ボートレース」のCMでは、武田玲奈の先輩ベテランレーサーとして「オトナの余裕」を見せているのが、人気お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹(50)だ。
そんな飯尾が8月1日からスタートした、メルカリのテレビCM「メゾンメルカリ」シリーズで、今度は高橋メアリージュンの”夫”として登場。その何とも言えない、脱力系の芝居にSNS上では、
《飯尾さん、CMで田中みな実の旦那さんだったり高橋メアリージュンの旦那さんだったりしてすごいな〜》《マジでいい組み合わせ。誰だあの配役決めたの、グッジョブ!》《CMで田中みな実と夫婦になったかと思えば、武田玲奈が憧れる存在になったり…。ずんの飯尾さんの時代来たな》《飯尾さん好きなんだよね。誰も不快にさせない笑い。もっと評価されてもいいのに》といったコメントが多く、評判も上々。
飯尾はピン芸人を経て、2000年に相棒のやすと「ずん」を結成。初期から「笑っていいとも!」(フジテレビ系)や「いきなり!黄金伝説。」「内村プロデュース」(テレビ朝日系)などにピンで出演し、バリエーション豊かな一発ギャグを武器に人気を獲得。じわじわと込み上げるような笑いを提供することで、独自の世界観を築いてきた。
スポーツ紙の芸能記者が語る。
「飯尾は、その見た目の地味さや佇まいから『見える透明人間』と言われていたこともありますが、彼の笑いの原点にあるのが、自身の庶民感覚。そのため、共演者や一般人をイジることはありますが、上から目線ではなく、あくまでも庶民的な普通のおじさんという感覚。そのフツーっぽさが、支持される理由だと思いますね」
たしかに、寝転がり「平日の昼間から~ゴロゴロ~ゴロゴロ~」とつぶやいたあと、現実離れしたことを言う、持ちネタ「現実逃避シリーズ」などは、演じている飯尾もしかり、見ている側も自然に肩の力が抜け、不思議と癒される。
「それが、ネタを演じるときも、ギャグを披露するときも、ドラマやCMでも同じスタンスでできる。それが、飯尾最大の強みかもしれません」(前出・芸能記者)
そんな飯尾は近年、脇役としてドラマや映画にひっぱりだこ。現在放送中の多部未華子主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)では、医薬品卸会社の営業課長を演じ、「いい味出してるというか、本当その辺にいそうなおじさん」とSNSでも大好評。
「さらには、子供のころから食事の支度をする機会が多かったため、得意になったという料理の腕を生かした、『ノンストップ!』(フジテレビ)のワンコーナー『ワリカツ! 〜おトクな割引生活〜』(毎週木曜日)では、商店街を巡り、割引された食材で作る節約料理が主婦層に大人気。しかも、あの脱力系キャラなので、アンジャッシュ渡部のような嫌味もないですからね。関係者の中には『渡部の後釜の芸人グルメポジションに座るのは、飯尾しかいないだろう!』というスタッフもいるそうですから……。ようやく時代が彼に追いついてきた、ということかもしれませんね」(前出・芸能記者)
コロナ禍によるストレスで、どうしてもイライラが募る毎日だが、ひょっとしたら、飯尾がウィズコロナの救世主となる!?
(灯倫太郎)