ペナント開幕に先立って6月10日にNPBと選手会との間で合意した「感染拡大防止特例2020」では「出場登録人数31人」「ベンチ入り26人」などの特別ルールが盛り込まれた。ほかにも「延長は10回で打ち切り」となるため、試合終盤は火花散る、熱い攻防戦が繰り広げられそうだ。そこで、
「抑え投手の充実というのも重要ですが、攻撃面ではソフトバンクの周東佑京(24)のような代走のスペシャリストが重宝されるでしょう。ノーヒットで得点できる可能性もありますからね。ヤクルトの上田剛史(31)や中日の高松渡(20)にも同じことが言えます」(スポーツ紙記者)
また、野球評論家のデーブ大久保氏からは、パ・リーグの「同一カード6連戦」ならではの不安点を指摘する声も。
「選手たちの〝飽き〟が心配です。試合の緊張感は薄れてしまうし、負けた時の気持ちの切り替えが難しい。連勝したチームは勢いづくので、6タテまで食らう可能性も出てきます」
昨年、日本一に輝いたソフトバンクも、4位のロッテに8勝17敗と大きく負け越している。チームの相性が開幕ダッシュに影響しそうだが、ソフトバンクの火種は捕手にあった。
「ホークスでコーチ経験のあるロッテのスタッフが甲斐拓也(27)のリードを丸裸にしているという話も。あと問題は内川聖一(37)と松田宣浩(37)。好不調の波が激しいので、不調時は外したいところですが‥‥」(パ関係者)
このベテラン2人はチームのムードを一変する破壊力もあるだけに、メスを入れづらいのかもしれない。
そのソフトバンクを手玉にとったロッテでは、佐々木朗希(18)の登板をファンは心待ちにしている。
「先月末のシート打撃後の回復が思わしくなく、予定していた練習試合は見送られました。入団時に取り決めた『年間50イニング登板』は2軍戦も含まれるのが悩みのタネです。いきなり1軍デビューがあるかも」(球界関係者)
試運転なしの誤爆だけは避けたいところだが‥‥。
最後に今年から先発に転向した楽天の松井裕樹(24)について、デーブ氏がこう苦言を呈す。
「松井は短いイニング向きです。私が監督時代に血流検査をしたところ、珍しい副交感神経優位の体質で、緊張を感じにくいタイプと判明しました。自律神経の性質上、5回を3失点に抑えればいい先発となると、緊張感が足りずに能力を発揮し切れない。だから1点も与えられないクローザーが天職だったんですけどね‥‥」
先発転向で大炎上しないことを願うばかりだ。