黒川検事長は“高額退職金”で蛭子は罰金10万円!明暗わけた賭博捜査の着眼点

 5月21日発売の週刊文春でスクープされた、黒川弘務・東京高検検事長と新聞記者の賭けマージャン。明らかな刑法犯にもかかわらず黒川氏への処分は訓告に留まり、世間から「軽すぎる!」「これが上級国民というものか」との大ブーイングが巻き起こっている。

「ここであらためて蒸し返されているのが、賭けマージャンでマンガ家の蛭子能収が逮捕されたり、プロ野球選手(当時)の東尾修が書類送検された過去。二人は刑事手続されたのに、なぜ黒川氏は逮捕もされずにのうのうと6000万円以上という退職金をもらえるのかと大批判が沸き起こっています」(芸能記者)

 それでは蛭子や東尾が逮捕なり書類送検された理由とはいったい何なのだろうか?

「わかりやすいのは東尾の一件で、場所が無認可の闇雀荘だったうえに、反社会的勢力と目される人物と卓を囲んでいたからです。雀荘には風営法の許認可が必要で、一般人の賭けマージャンが黙認されているのは雀荘自体が当局の監視下に置かれているから。しかしなかには“裏社会”が仕切る無認可の雀荘があり、そこでは黒川検事長らが興じていたテンピン(1000点=100円)の十倍にあたる、デカピン(1000点=1000円)という鉄火場が展開されていたりします。一晩で数十万円の金が動くこともザラで、警察が摘発するのも当然。東尾が半年間の出場停止処分になったのも無理のないことでしょう」(前出・芸能記者)

 一方の蛭子も、雀荘で現行犯逮捕された際には、一般的なレートの2倍と言われるテンリャンピン(1000点=200円)の高レートで打っていたという。だが蛭子が逮捕されたのはレートの問題ではないというのだ。

「蛭子は2017年6月放送の『絶対!カズレーザー』(テレビ朝日系)にて、自身が逮捕された経緯を明かしています。それによると蛭子は自分の賭けマージャンについて『5000円負けた』などと具体的な内容をマンガに描き、警察から電話で注意されていたのだとか。しかし蛭子は“円”を“点”に修正するだけで賭けマージャンのマンガを描き続けたため、挑発と受け止めた警察によって逮捕されたと説明していました」(前出・芸能記者)

 東尾が不起訴だったのに対し、当時の報道によれば、蛭子は10万円の罰金刑に処され、4カ月間の芸能活動自粛を余儀なくされている。どうやら警察を挑発した報いは相当大きかったようだ。

(北野大知)

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