「厚労省は何をやっているんだ!」PCR検査めぐる安倍総理の逆ギレ肉声

「466億円」の血税で不要不潔な布マスクをバラまき、「1日2万件」のPCR検査は口先だけのヤルヤル詐欺!? コロナ禍を前に驚くべき無策無能、危機管理能力の低さを露呈した安倍政権。このままいけば日本列島は沈没だ!

「この1〜2週間が瀬戸際」と目を泳がせながら言い放ち、安倍晋三総理(65)が学校の一斉休校を要請してからはや2カ月半。いまだ感染経路不明とするコロナ感染者が後を絶たない。飲食店はおろか、営業自粛を命じられた中小の店舗は売り上げ激減で廃業の危機にあえいでいる。日本経済は非常事態どころか、まさにどん底の状態だ。官邸担当記者が5月4日の安倍総理の会見舞台裏について明かす。

「緊急事態を延長する会見では、安倍総理のスピーチは原稿棒読み言い間違いが多すぎた。実はあのスピーチ原稿は安倍総理が右腕と頼む佐伯耕三秘書官(44)が作成したもので、原稿の読み合わせすらキチンと行われていない。それどころか、一連のコロナ感染対策は側近の西村康稔経済再生担当相(57)と加藤勝信厚労相(64)に丸投げ状態で、総理本人に至っても、政府がいったい何に取り組んでいるのか、承知していないことが浮き彫りになりました」

 会見でドギモを抜かれたのは、4月6日に「1日2万件」と明言したPCR検査が増えていないことに関して質問された際、「目詰まりを起こしている」と、ヌケヌケと弁明したことだ。

 医療ジャーナリストの松井宏夫氏があきれる。

「コロナ防疫では感染の判断となるPCR検査がきわめて重要となります。検査数をこなさなければ感染者がどのくらい増えているのか推測することすらできません。会見では、検査に当たる人材が足りないと弁解していましたが、1月から中国で感染被害が広がった時点でなぜ準備しておかなかったのか不思議でならない。感染が疑われるのに1週間以上検査が受けられず、自宅で様子を見ているうちに急死するケースも出ていますが、これも検査を早く行えば起こらなかったはずです。今からでも海外のようにドライブスルー形式などでどんどん検査を行うべきです」

 皮肉にも、結果的に医療現場が感染源になっている事実も“アベノリスク”の最たるものと言えるだろう。経済評論家の佐藤治彦氏が怒気を込めて訴える。

「4月初めは夜間に出歩いている人が感染を広げていると言われていたが、このところ東京都の状況を見ていると、大きな感染は病院、介護福祉施設、さらに家庭内でも増えてきている。ステイホームと言うが、家で感染が増えてどうするんですか。東京の住宅事情では、家庭でソーシャルディスタンスは取れません。感染源を断ち切る対策になっているのか」

 4月末時点での経済協力開発機構(OECD)の調査によれば、人口1000人あたりのPCR検査数は日本は1.8人。これは先進国36カ国中35位。最下位のメキシコに次ぐ低水準という惨状なのだ。

「安倍総理はPCR検査の件数があまりに少ないことが世論の反感を買っていることをいまさらながら肌身に感じたようで、『厚労省は何をやっているんだ!』と怒り出す始末です。責任を厚労省の医系技官になすりつけている」(官邸担当記者)

 まさに福島第一原発の爆発事故で逆ギレした当時の菅直人総理を彷彿させる無策ぶり。もはや「政治主導」の声は完全に影を潜めてしまったのだ。

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