4月15日、経済産業省と製品評価技術基盤機構(NITE)は台所用洗剤の成分などを使った消毒が新型コロナウイルスに有効な可能性があることを明らかにし、NITEが検証実験を実施することを発表した。新型コロナ感染拡大によってアルコール消毒液の品薄状態が続いている中、台所用洗剤での代用に期待が高まるが、一方でネット上では批判の声も多く上がっている。
「NITEの検討委員会は、台所用洗剤に含まれる『界面活性剤』や、塩酸や食塩水を電気分解して得られる『次亜塩素酸水』、除菌用のウェットティッシュなどにも含まれている『第4級アンモニウム塩』が新型コロナに効く可能性がある候補として挙げています。界面活性剤はぬるま湯に溶かしたものをドアノブや家具類などの消毒に使うと有用と見られています」(社会部記者)
アルコール消毒以外の選択肢が増えることに喜びの声が上がっているかと思いきや、ネット上では《こういう話は、また売り切れ、入荷未定など混乱を招くから取り上げないでもらいたい》《もうウンザリ!転売ヤーが飛びつきそうなネタだし、効果が実証されてから発表するべきなんじゃ…》《何でもかんでも買い占めする輩を助長しているだけだ。実証前のセールはやめろ!》など、多くの批判が上がっている。
「15日に台所用洗剤が新型コロナに有用の可能性が発表されると、翌16日にSNS上では《近所のドラッグストア台所用洗剤品薄になってた》《某通販サイトで食器用洗剤を買おうと思ったら売り切れ。なぜかと思ったら経産省が発表してたのか……》などすでに買い占め行為がはじまっているとの報告が相次いでいました。このままでは“効果の可能性”の段階で台所用洗剤が買えないという状況に陥るかもしれません」(ITジャーナリスト)
マスク販売のゴタゴタに続いて、これ以上、ドラッグストア店員の負担が増えないことを願うばかりだ。
(小林洋三)