金でも落ちていないかと下を見て歩く。道端ではめったにお目にかかれないが、意外と家の中にあるものだ。
例えば、使わなくなった携帯電話。一般に普及してから20年。家探しすればガラケーの数台は出てくるはず。携帯ジャーナリストの石川温氏が解説する。
「まったく使用できない携帯でもお金になります。例えばPDC方式の携帯。ドコモなら『mova』がそれにあたります。電波が停波されているので、どう転んでも電話としては使用不可。それでも骨董的に欲しがるマニアがいるのです」
さっそく某オークションサイトをのぞいてみると、多くの”元携帯電話”が出品されている。04年に発売されたドコモの「プレミニ」。当時、世界最小をうたったソニーの携帯だが、なんと2980円で落札。こちらもソニーが05年に発売したドコモの携帯「ラジデン」。ラジオチューナーを内蔵したモデルだが、これには5250円の値がついていた。
一方で、ドコモの「阪神タイガース03年優勝コラボモデル」や浜崎あゆみ限定モデル(ツーカー)は、なかなか入札者が現れない。どうやら、一部のファンに支持されるモデルよりも、携帯マニアの心をくすぐる他にはない形状や機能を持った機体が高値取引されているようだ。
マニア垂涎のガラケーでなくともジャンク品として購入者はいる。「どうせ使えないし‥‥」と捨てる前にネットオークションに出品してみれば、思わぬお宝に化けるかもしれない。