Jリーグのヴィッセル神戸でもプレーした経験のある元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキが、ドイツ紙「EXPRESS」のインタビューに応じ、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにも欧州は日本人の規律を見習うべきだと主張している。
同紙は3月25日配信の記事で、現在トルコのアンタルヤスポルに所属するポドルスキのインタビューを掲載。新型コロナウイルスの影響によって同国リーグが中断し、自宅でのトレーニングを強いられていることや、自身の経営する飲食店の売り上げが激減していることも明かすと、「このような状況下で重要なことは、それぞれが事態の深刻さをきちんと理解することだ。絶対に家の中にいなきゃいけない。もちろん大変だろうけど、それしか方法はない。これはジョークじゃないし、目を覚まさないと!」と一部で蔓延する危機意識の低さに警鐘を鳴らした。
続けて、「僕は日本でプレーをしていた時、規律とは何なのかを学んだよ。今、このウイルスと戦うためにも人間に規律が求められている。アジアでは少しずつコロナの状況が収まっていて、日常的な生活が戻りつつある。ヨーロッパは彼らを参考にしなきゃいけない」とも語り、規律を重んじる日本やアジアのウイルスとの向き合い方を目指す必要があると主張している。
「もちろん日本でもまだまだ新型コロナウイルスの感染拡大は終わっていませんが、ヨーロッパの一部地域ほどの深刻な蔓延とはなっておらず、ポドルスキはその背景に日本人の規律を挙げています。わずか2年間の在籍ではありましたが、規律を重んじる日本含めアジアの姿勢をヨーロッパが目指すべきだと独紙で語ったポドルスキには、日本のサポーターからも『なんかちょっと嬉しいね』『ポルディの心に日本がある事を嬉しく思います』と感謝の声が寄せられました。中には『日本を過大評価している』との指摘もありますが、ヴィッセル神戸のサポーターからすれば、海外紙のインタビューでJリーグ時代を振り返ってくれるだけでもありがたいのではないでしょうか」(スポーツライター)
サッカー界のスーパースターからの称賛が“過大評価“とならないよう、いま一度、各自が自覚と自制心を持ちながら新型コロナウイルスの感染防止に努めていく必要がありそうだ。
(木村慎吾)