お笑いタレントの今田耕司が、3月21日放送の「特盛!よしもと」(読売テレビ)に出演し、自身のギャラを巧みに調整していた過去を振り返った。
番組には、先日の「R-1ぐらんぷり」を制し、今後の活躍が大いに期待されるマヂカルラブリーの野田クリスタルが出演。最近では舞台のオファーが減ってしまう可能性を恐れるあまり、ギャラアップの交渉をすることができないという切実な事情を吐露した。
すると、今田はこれに対して「芸人あるあるやな」と同調し、自身も人気が出始めた若手時代には「調子乗って(ギャラを)上げんといてな」とマネージャーへ注文したと回顧。続けて、「それが良いか悪いかは知らんけど、安くてフットワーク軽い方が(オファーはされる)」「ダウンタウンさんが超ハイブランドだとしたら、こっちは安くてしっかりした生地」などと巧妙な芸能界での立ち回り術を明かすと、「MCもできるし、これでええやんみたいなところを狙った。多分上手いこといった」とコスパ重視な芸人を目指してきたとし、その作戦は奏功したとも自負している。
「かつて島田紳助さんが芸能界を突如として去った時、彼の番組のほとんどを引き継いで、遜色のないMCぶりを披露していた今田は、吉本興業からすれば、緊急時にもすぐに駆け付けてくれる“フットワークの軽い芸人“だったでしょう。若くから4年先輩のダウンタウンと番組で共演し、笑いの世界の頂点へと登り詰めていく2人の姿を間近で見たことで、自分は彼らと同じ戦略でやっていてはいけないと悟ったのかもしれません。当時のダウンタウンは勢いに乗るあまり、頻繁に吉本の幹部へギャラを上げるように迫っていたとされますから、今田はその逆張りのポジションを上手く見つけたと言えますね。ネットでも、俯瞰的に自分の立場を分析し、厳しいお笑いの世界を生き抜いてきた今田に『その立ち回りで今のポジション。流石です。今田さんは安泰でしょうね』『頭良い』『ギャラ安いのもあるけど、今田は有能だからなぁ』との称賛が集まっています」(テレビ誌ライター)
スムーズな回しの技術に加え、出演者の良さを引き出す能力にも長けている今田の働きぶりは、まさに“お値段以上“のパフォーマンスだと言えそうだ。
(木村慎吾)