イチゴ投資で合計1000万円をなげうってしまった被害者もいたようで、
「この会社のグループの中には数年前、嶋大輔を広告塔とした『大輔ホルモン』なんて怪しい投資話に関係したのもいたらしい。芸能人を看板に据えた広告塔ビジネスほどボロい商売はないからね。イチゴ棚レンタル業も、東てる美がテレビなんかで高級イチゴを宣伝してくれたから、助かっただろうね」(X氏)
現在は経営が瀕死の状態にある「四季彩ファーム」を直撃すると、意外な答えが返ってきた。お客様窓口担当者が応答する。
「そもそも『四季彩農園』と『四季彩ファーム』はまったく別会社なんです。もともと軽井沢貴婦人を栽培していたのが農園さん。私どもファームは栽培ハウスを建て、イチゴ棚を管理する事業を農園さんに委託するという関係なんです」
「ファーム」を和訳すれば「農園」。紛らわしいことこの上ない。
「東てる美さんは農園の役員だったと思いますが、途中で抜けています。初めにイチゴ事業を手がけていたのは東さんでしたが、途中から入って来た新参者が気に入らなかったのでしょう。広告塔だったのか? 『渡る世間』のイジメ役に宣伝効果があったかどうか‥‥」
と、うそぶくばかりなのだ。すでに、集めた32億円のキャッシュはなく、残るのは長野県内の25棟のハウスのみ。今後の投資金の返済には、うち20棟を売却し、返金に充てると言うのだが‥‥。
この惨状を「軽井沢貴婦人」の名付け親・東てる美はどう見ているのか。事務所を直撃すると、担当者が代わりに応答した。
「東がかなり以前にイチゴの副業をしていたことは本人からも聞いています。ですが、現在はまったく関係ありません。確かに、テレビなどでイチゴ栽培の副業についてお話ししたのは事実ですが、すぐに怪しいと思って手を引いたのだと思います。広告塔として利用された事実もありません」
スポーツ紙芸能デスクが代弁する。
「東さんは、バラエティー番組で『軽井沢貴婦人はあまりたくさんできず、儲けが少ないので撤退した』と説明しています。なんでも、30年の副業歴を誇る座右の銘は『怪しいと思ったら撤退』なんだそうです」
とはいえ、社会部キャップは、
「有名女優が手がけた、というフレコミが、彼女が抜けたあともひとり歩きし、本人の意図するしないにかかわらず、被害拡大につながってしまった現実はあるでしょうね」
ある意味、東にとってはトバッチリの面もあるとはいえ、図らずも「広告塔」としてひと役買ってしまう結果を招いた、と言えるのかもしれない。
老後のタンス預金をなげうった被害者は、全国で数百人にも及んでいる。
高級イチゴの甘い汁に誘われた高齢者ばかりが、「渡る世間は鬼ばかり」と辛酸を舐めるのは、あまりにも酷ではないか。