2019年「スポーツ界の新星」に迫る(1)渋野日向子がもたらした「特需」

 異彩を放ち、何かを“持ってる“アスリートには決まって共通点がある。それは、若くから才能の片鱗を見せ、圧巻のメジャーデビューによって一気にロケットスタートを切るという輝かしい台頭の経緯だ。

 ここでは、2019年にその名を轟かせ、一気にスターの仲間入りを果たしたスポーツ界のニューカマーたちを紹介していく。

 まずは、プロテストに合格して9戦目のサロンパスカップ(5月)で初優勝、資生堂アネッサレディス(7月)も制し、出場資格を得たAIG全英女子オープン(8月)で奇跡的優勝を果たしたことで一気にスターダムに駆け上がった女子プロゴルファーの渋野日向子だ。

“しぶこ“の愛称で親しまれる彼女は当初、全英女子オープンには予選突破を第一目標として掲げていたが、その強心臓ぶりが初の海外試合となった同大会での風向きを変え、最後は“しぶこスマイル“を見せながら42年ぶりの女子メジャー優勝という偉業を達成。日本の女子ゴルフ界に新たなヒロインが誕生した瞬間となり、帰国の際には大量のファンとメディアから熱烈な歓迎を受けたことは言うまでもない。

「彗星の如く現れた渋野の大ブレイクによって、彼女がプレーの合間に食べていたよっちゃん食品工業の製造する駄菓子『タラタラしてんじゃねーよ』が副次的な特需を得ました。スポーツの世界ではカラダを構成する上で最も重要な食生活にファンの関心が集まることが多く、平壌オリンピックの際にも日本のカーリング女子代表が“もぐもぐタイム“に食べていたお菓子が大きな話題を集めました。もちろん、『タラタラしてんじゃねーよ』が全英女子オープンの優勝に影響を与えたかは分かりませんが、ゲン担ぎの意味でも、偉業を達成した憧れのアスリートが口にしているものと同じものを食べたいという風潮が生まれるのでしょう」(スポーツライター)

 ゴルフ界のシンデレラが今後も継続した活躍を披露してくれるよう願う。

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