松坂大輔と共に退団した〝アニキ分″が中日に残した置き土産

 中日ドラゴンズが「勝利の方程式」の一角を担う左腕、ルイス・ゴンサレス投手の獲得を発表した。メジャー経験ナシ、2019年シーズンは複数のマイナーチームを転々とするなど経歴はパッとしないが、優良外国人を次々と連れてきた近年の実績からして、今回の無名外国人投手も大きな戦力となるだろう。

「今季、64試合に登板したロドリゲスの退団は大きな痛手です。ロドリゲスはメジャー復帰の希望が強く、すぐに代わりの外国人投手を探すことに切り替えました」(スポーツ紙記者)

 迅速な対応が今回の獲得につながったようだ。しかし、こんな情報も飛び交っている。ゴンサレスはドミニカ共和国の出身。巨人渉外担当者に転じたデニー友利氏の“置き土産”ではないか、というのだ。

「友利氏は中南米に太いネットワークを持っており、近年の外国人選手の獲得に貢献してきました。今回のゴンサレスも友利氏のルートで見つけた外国人投手と見るべき」(球界関係者)

 日本のバッターは初球から打ちに行くのではなく「待つタイプ」が多い。忍耐強さという、数字には表れないメンタル面までを見極めなければならないのが、日本プロ野球チームの渉外担当者の役目だ。その意味で言えば、中日は有能な渉外担当者を喪失してしまったわけだ。

「友利氏は森繁和氏の退団にともにない、『自分も』と決めたようです。友利氏は現役時代、西武コーチだった森氏の薫陶を受けている。森氏は年齢的理由で退団を申し入れ、中日は友利氏を引き止めようとしましたが、ダメでした」(前出・球界関係者)

 恩義のある森氏が退団するなら自分も…。どこかで聞いたことがあるセリフだ。

「17年、松坂が中日の入団テストを受けたときに、即日合格を出したのが、西武時代にコーチだった森繁和監督。投手コーチだった友利氏も西武時代のアニキ分でした。西武は松坂大輔の帰還について『戦力として』と言っていますが果たしてどうか。中日はローテーションで定期的に投げられない松坂の先発によって、他投手の調整にも影響が出ましたからね」(前出・スポーツ紙記者)

 森氏、友利氏という後ろ楯を失った松坂大輔が移籍に懸ける思いも分からなくはないが、今度こそ恩義を“見える形”で返さなければ、古巣にもソッポを向かれてしまうだろう。

(スポーツライター・飯山満)

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