激辛料理というと冬に体を温めるために食べるイメージがあるが、「ぐるなび」が行ったアンケート調査によれば、実は寒い時期よりも暑い時期に食べたくなると回答した人のほうが多く、激辛料理を食べたくなる気温の平均回答は28.6℃だったという。まさに体が激辛を欲する季節になってきた今日この頃、「らあめん花月嵐」が史上最大の辛さに仕上げたという「台湾ラーメン嵐」(980円~)を期間限定で販売開始したため、さっそく食べに行ってみた。
台湾なのに名古屋発祥でおなじみの台湾ラーメンは、ズバリその辛さが特徴だが、今回、花月嵐は独自にアレンジを加え、1辛の「アメリカン」、3辛の「ノーマル」、5辛の「アフリカン」を用意。なお、アフリカンは超上級者向けとのことで、ノーマルに使われている香味ラー油やチリパウダーに加え、さらにチリパウダーを増量、デスソースも追加しているという。もちろん、記者は最大の辛さであるアフリカンと、〆のライスも注文した。
覚悟して挑むと、一見、一般的な台湾ラーメンといった感じで、それほど辛そうには見えない。だが…。まずスープは口に入れた瞬間からむせかえるような強烈な辛さが襲ってきた。さらに、唐辛子とニンニクで炒めた肉味噌「台湾ミンチ」と、その上にかけられたチリパウダーをスープに溶かすと、辛さはさらに増。スープが喉、食道を通って胃に到達するまで熱を帯び、はっきりと感じられる
細めの麺はスープをしっかりと吸い上げるので、すするたびに辛さをダイレクトに感じる。チェーン店ではなかなか味わえない辛さだが、記者の場合、まったくすすれないわけはなく、しっかりと旨みも分かる絶妙なバランス。ベースとなる醤油の風味や台湾ミンチのコク、モヤシと刻んだネギ、ニラの食感や風味も良く、ほんのりと感じる酸味は、おそらくデスソースによるものだろう…といったところまでは味わえた。
麺をすべて食べ終えると、丼の底には台湾ミンチやニラがたっぷりと残っていたので、穴あきレンゲで具材をすくってご飯の上に乗せれば「台湾ライス」の完成。スープを入れなければ辛さはかなりマイルドになり、台湾ミンチの旨みやニラのパンチのある独特な風味がより際立ち、これはうまい!ライスを挟むことで口のヒリヒリもかなり和らぎ、激辛ラーメンを食べた後の「クーリングタイム」としてもおすすめだ。
なお、アフリカンは記者のように「蒙古タンメン中本」が好きな人であれば問題なく食べられる辛さなので、体が辛いものを欲している人は、ぜひ挑戦してみては。
(小林洋三)