「我々は何を見せられているんだ…」「こういう取材はやめたほうがいい」などと批判コメントが寄せられたのは、8月19日放送の日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」。番組では「年金受給者“厳しい現実”あなたの年金事情を教えてください」と題して年金特集をオンエアしたのだが、視聴者から大不評をかっている。
8月15日が年金受給日だったことから、番組では街頭インタビューを実施。「月額3万円」という70代女性から、「夫婦で月額約30万円」という高齢女性を取材。ある70代の男性は受給額が1カ月約15万円ながらも、パチンコがやめられないと語っていた。その後、大阪市で取材したのは80代の一般男性。「全部合わせたら30万円くらい」と年金受給額を明かし、その内訳を「国民年金」「厚生年金」「企業年金」「個人年金保険」などと説明した。月額30万円なら何不自由ない生活が送れそうだが、その男性は「借金ビルを抱えているもんですから、そこに年金を費やしているので、しんどいはしんどいですね」と語っていた。母からビルの経営権を受け継いだものの、億を超える多額の借金を抱えており、現在受給している約30万円の年金もすべて借金返済に充てているという。年金をテーマに彼の人生を深堀りしていったのだが…。
「ビル管理の仕事をしているという80代の男性は現役のマラソンランナー。現在もシニアの部の大阪府代表として、全国大会に出場するほどの実力の持ち主。これまでいくつもの大会で優勝したそうで、カメラの前に金メダルを差し出して、『金メダルばっかりです。26個あります』と語っていました。視聴者たちが問題視したのは、80代男性の名前やビル名が丸わかりになってしまっている点。少し調べれば、彼の仕事場兼“居間”の住所が突き止められるかもしれません。全国的に高齢者を標的にした強盗事件が相次ぐ中、犯罪者に26個もの金メダルのありかを教えてしまっているようなもの。しかも年金支給日には、3つの金融機関をハシゴして、2ヶ月分の年金約60万円を現金で引き出すシーンまで放送していました。せめて顔にボカシを入れるなど、防犯上の配慮があってしかるべきでは…」(メディア誌ライター)
年金受給者を狙った卑劣な犯罪が起きないよう祈るばかりだ。